振り返り不足は、未来を描けない。

 あるクライアントさんが、セッションのテーマに挙げていたことが抽象的だったので、「何のためにそれをやりたいのか?」と質問をすると、「それがよくわかっていない」とおっしゃいました。前回のセッションでもそんな感じでしたが、「今、未来をよくするためにやるべきこと」が見つかり、ほっとしたところでした。

 しかし、今回もまだ未来がよく見えていないようです。それでふと思ったことをフィードバックしました。


「この機会に、20年間会社で何をしてきたのか?棚卸をしてみたらどうですか? まずは、自分の中にあるものを知ることですね。自分年表を書く、ですよ。自分の内側とつながると、安心します。安心したら、安心する未来もやってきますよね」と。

「私も自分年表を書く時が来たんですね」とクライアントさんが言いました。以前のセミナーで、「自分年表を書く」ことをお勧めしたことがあります。私の場合、独立する数年前から今まで何があったか?を 歴史の巻物年表のように、年号のところに出来事を書いていったのです。自分で自分を認める作業になりましたし、これで過去にフォーカスすることは終わりにできるのです。これから新しい未来を創っていくにあたり、未来へフォーカスすることができるには、「今を生きる」ゼロ地点に立つことが大事です。

 最近1D1U Campでは、「しくじり先生」というユニタス企画をやり始めて、2名の方が自分の過去のしくじりについて話しました。その後のお二人のマインドの変化が生まれていたのです。失敗から学んだことを語ることによって、過去が成仏し、(笑)「今何をするか?」にフォーカスが向けられることに。つまり「未来にフォーカス」が向くことが普通の状態になったのです。振り返ることは、「今に生きる」ゼロ地点に立つことになるのです。


◎セッションの翌日メールをいただきました。

昨日は、セッション有難うございました。
あれから、寝る前に振り返りを始めてすぐ、えらいことに気づきました。
会社員の20年と少し、私はずっと自分のことを否定していたのです。
もう、愕然としてしばらく固まっていました。
うわー、そりゃ限界だったわー><
これかぁ思考停止の原因は!と痛感しています。
少しづつ自分を労いながら、掘り起こしていきます。

セッション受けないと気づけませんでした!!

取り急ぎご報告です。

 自分のことを否定していたのですね。否定のままで終わらせず、そこから何を学んだのか? そこでやれたことは何だったのか? 今、過去の解釈を変えればいいのです。それができたら、これから「未来に向けて何をするか?」というコーチングの対話になっていくでしょう。自由時間が増えるこれからが楽しみになりますね。

 「今を生きる」ということはなかなか難しいことでもあるのです。過去が少ない子供はどんどん行動ができます。大人もその都度過去を清算して、軽い状態にすればいいだけですね。

 ちなみに、行動が軽そうな人ほど、「過去を振り返らない」と言いますが、今すぐに振り返るから、振り返っていないだけだと思います。私も毎日ブログを書いて、重くなったことがあったら、その日のうちに考え方を変えるきっかけになっているのです。