人の話を聴くとき、全部聴こうとすると疲れたのですが、どんな感じで聴いていますか?

 クライアントさんが傾聴するときにしっかり聴こうと思うと、とても疲れたという話をされました。それで、どんな感じで聴いているのですか?と、質問されました。

 私はキーワードとなりそうなところは、メモを取りながら聴いています。相手によっては、話すのが上手な方もいらっしゃるし、話が飛ぶ方もいらっしゃるし、わかりにくい方もいらっしゃいますし、それぞれです。

 話が飛んだり、わかりにくい場合、キーフレーズを押さえながら聴いています。英会話の先生が、私の英語が支離滅裂になっていても理解してくれるのと似ています。わからないところがあっても、想像で補います。キーフレーズを元に、全体像を捉えようとしている感じです。

 そして、その想像が合っているかどうか、確認をちょくちょく入れているわけです。「こういうことですか?」と。残念ながら違うときもあって、「違いますね」とクライアントさんが気軽に言えるような前提で投げかけます。それで、違うのかとわかって、また話が続いていきます。

 また、たいてい大事なことは、もう一度話されたりするもので、途中で迷子になっても、戻れることもよくあるのです。しかしながら、傾聴歴が長くなるほど、ほとんど黙って聴いている気もします。 

 結局のところ、話し手の人が話しながら自分で理解できればいいので、こちらが完全にわかっていなくても、相手の中でわかったのならば、OKな気もしています。