何とかしようとするのを手放す。

 資格を取得するとか、試験に合格するとか、スキルを身に着けること、自力で努力して叶える夢ですが、自力だけでは叶わない夢もあるかもしれません。

 あるクライアントさんが、試験も合格したし、1回は独立したいと思っているようです。それで実際に独立するために何が必要なのかと調べはじめたら、到底今の自分の経験では、まだまだ遠い夢のように感じられたようでした。もうすこし会社員としての経験を積む必要もあるし、そのために今の会社をまずは辞めて、もっと難しい仕事をする会社への転職もしなくてはいけません。そういう会社から内定をもらうためには、英語の勉強も強化しなくてはならないと言っていました。

 私は質問しました。「英語の勉強、楽しいですか?」と。すると、「楽しいという感じはないですね。やらなくてはいけないなぁと思う感じです」と返ってきました。

 クライアントさんが考えた独立までの道は、TOEICの点数を上げ、扱う仕事がハイレベルな会社へ行って経験を積み、それから独立です。でも、独立はクライアントさんにとって未知なる世界ですから、むしろほかにルートがあるかもしれません。つまり今の経験値から想像しても限界があるでしょう。

 そういうルートがわからない夢は、流れに身を任せることを信じてみましょう。直感に従って行動をしていくと、ちゃんと辿り着いたりします。誰しも人生のどこかで経験があると思います。思い出してください。流れに乗って夢が叶ったこと。頭で考えるよりも、直感と心に従っていくことです。

 クライアントさんが、「何とかしようとするのを手放す必要があるんだな」と、ご自身で気づかれたようです。自力に限界を感じられた瞬間でした。限界を感じることは、新しい可能性が開き始めたということです。


「じゃあ、いつまでに独立するんですか?」

「えっと、30代のうちには・・・」

「30代のうちに独立するですね。もう手帳に書いたらどうでしょう?」

「今もう手帳に書いています。(笑)」

「今思っている仕事じゃないかもしれないし、何で独立するかわからないけどね。(笑)」

 私が人生で最大の流れに乗っていた、今リメイク中の『かないずむ』を改めて読んでみると、覚悟を決めれば、宇宙が助けてくれる。そんなエッセンスがどっと詰め込まれています。今リメイクに踏み出したのも直感ですから、きっと多くの人の役に立つ使命があるのでしょう。

 何とかしようとするのを手放し、未来を決めたクライアントさんの声は、明るく変化していました。自分とつながった証ですね。