エゴがでると人は緊張する。

 ヨガの先生の小話です。

 先生の生徒さんが、大勢の人の前で話すことが決まり、数日前から緊張してお腹がいたくなったりしていたそうです。緊張をほぐすにはどうしたらいいか?と相談されたそうです。

 それで先生がアドバイスしたのは、「自分がしっかりやらなくちゃとなっているとき、エゴが出ている状態。エゴがでると人は緊張するのです。聴いている人を楽しませようとか、聴いている人が理解できてるかな?と、相手の方を見るようにするといいですよ」ということでした。

 私がマクドナルドにいたとき、スマイルができなくて注意されていたのですが、「どうすれば自分を自分で笑わせることができるんだろう?」と真面目に考えていました。(笑)

 アルバイトの子に「どうやったらスマイルができるの?」と質問すると、「お客様を笑わせようと思っている」と。目から鱗でした。自分よりも相手のことを考えると視点が変わり、私もリラックスできて、スマイルができるようになったのです。

 また私は傾聴を学びはじめてから、「相手の話をまず聴こう」という姿勢になりました。 よくお話しているエピソードになりますが、まだ英会話レッスンを受けていなかった頃、たまたまお寿司屋で外国人に話しかけられることがあって、はじめてお会いするのに90分くらいコミュニケーションが取れ、相手の英語が理解できていた自分に驚いたことがありました。英語の勉強は一切していなかったのに、傾聴力がついたことで、昔よりも英語が理解できたと感じられたのです。

 その時思ったのは、「自分が英語をしゃべらなくちゃと思っていたから、緊張して相手の話を聴けていなかったのかも」ということです。そして自分がしゃべらなきゃ、と思っている以上、英語は上達しないことにも気がづきました。それはそうですよね。ネイティブの言い回を先にインプットする必要があります。

 自我を捨てれば、相手に何ができるのか考える余白も生まれるものです。自我を捨てることで、突き抜けることができるのかもしれませんね。