「自分で決めてもらう」ように導くにはどうしたらいいか?

 お子さん3人+時短で働いていらっしゃるクライアントさんです。3人いらっしゃると、音楽やスポーツなど、お子さんの行事もいっぱい。一緒に走ったり、音楽をやったり、アクティブな週末をお過ごしです。コーチングを始めてから雑念が減り、集中力もついているようです。


 この日の1つ目のテーマは、「野球(女子)を辞めたい子がいる、どう関わればいいか?」というものでした。クライアントさんのお子さんでなく、他のお子さんです。11歳の娘さんで、改まって正座して「辞めたい」と言うほどなのだそうです。しかし周りの大人は、「もったいないよね。野球の動きが出来始めているのに」と説得したいようです。

 お話を聴いていると、「大人は理詰めで説得し、続けされるようにしたがる」感じが見えてきました。きっと子供は説得されればされるほど、逃げるでしょう。いくらメリットを挙げても、頭で納得して決められる年頃なのかどうか? 説得でなくて、自分で決めるように導くにはどうしたらいいのか?

「確かに。大人でもメリットを挙げて決めたものは、あとから歪がきますよね」

「ですね。こちらのできることとして、こちらの感じていることを伝えたり、いいところをフィードバックしたり、頭の整理ができるような質問をして話してもらうことです。それで、本人が自分で決めたという感じを持ってもらうこと。でも、まだ11歳なので本人が決めるのは難しいかもしれないですが。大人は選択できるように導いてあげることでしょうね」

 3月にリリースした『me,too2017』の『10歳』を思い出しました。2歳から続けている体操教室で、いじめが発覚し、10歳の息子さんの選択を導いたクライアントさんのお話が書かれています。それがとてもお見事なのです。

 自分の口から選択することができた息子さんは、その後、いい先生に出逢って他のスポーツを楽しく始められたようです!

 「自分で決めてもらう」ように導くにはどうしたらいいか?」大人はメリットを挙げて、こっちにしよう、なんて頭で決めがちです。




 コーチングでは、「アドバイスしない」というルールがありますが、本当にこれは素晴らしいことだなと、今更ながらに思います。
 例えば、「どうしたらいいのか?」というハウツーを知ったとしても、その場では「知ってよかった!」と、満足感を得られるのでしょうが、実際「やらない」のです。そこで満足するのは早いです。

 頭で決めたことで生きるのか? 心で決めたことで生きるのか? 時代としては、心で決めることのほうが、きっと大事なのではないかと思います。病気にもならないでしょう。 


★me, too 2017 まだお読みになっていない方は、こちらからダウンロードできます。