「流れに乗る」ためには、大きな事件も必要。

 クライアントさんは、なかなか自分の思う未来にならなくて、ずいぶんと時間がかかっているようです。今、分岐点にいらっしゃっるようですが、諦めずにまたその目標に向けてやっていくんだろうなと、そんな未来を描いていました。しかしその繰り返しです。他にも可能性はいっぱいあると思いますが、同じ道をひたすら歩いていくのでしょうか。

「参りました、というくらい、もうダメだ、という感じになっていないんでしょうね」

「そうなんです。まだ、やれてないことがあるんじゃないかと」

「自分で決断するというよりも、決断をしなくてはいけない事件が勝手に起きるものなんですけどね。たぶん、今の道をそのまま進むのもありですが、大きな事件は起きにくいですよね。そうすると、参りましたと言うほどのことも起きないというか」

 実は「流れに乗る」ためには、大きな事件も必要なのです。私も以前は今よりも穏やかではありません。大失敗がいくつかあります。でもそこで学習して、そのあと生まれ変わっていきました。きっと、クライアントさんが今の道を歩む限り、そのように大きな流れを作ってくれる失敗、ネガティブなことは起きないのかもしれません。

 流れはどうしたら起きるのでしょうか? 「真心に従う」ことです。自分の感情にも蓋をせずに、怒ったり、泣いたり、いろいろなことがあるでしょう。ネガティブなことが起きたとしても、自分の真心には従っていたから、あとから学習したり、それをきっかけとしてジャンプしようとするのです。そのときは、涙が止まらないくらい辛いことだったり、ものすごい反省をしなくてはいけないことだったり、二度とそんな失敗したくない、ということだったり大変です。でも涙を流した分、流れも起きてくれます。最近では、元SMAPがそうだったのではないでしょうか。色々あったけれど、新しい活路を見出し始めています。

 数年前に友人が、家の中に泥水が入ってくるという水没事件が起きて、ホテル住まいを余儀なくされました。水=感情を表すメタファーですから、感情に蓋をしていたものが、きっとそこで外れたのではないかと。そのあと、全く違う新しいアイデアが舞い降りて、やることがすっかり変わってしまったそうです。大変な惨事だなと思いましたが、今思えは、これ流れ生み出す大きなハプニングになっていたのでしょう。溜めていた感情を放出すると、空になるのかもしれません。そのほかにもいろいろなことが起きすぎていましたが、厄年だったからでしょうか?



 流れに乗っていると、未来へぐんと背中を押してくれるような破滅的なことが起こることもあるのです。「そこまでのことが起きてないから、諦められない」とおっしゃるクライアントさんに宿題を出しました。「48時間以内に流れを作るハプニングをプレゼントしてください」と、お願いしてみたら? と。(笑)

 ハプニングが起きながら、自分の道がだんだんと見えてきます。私はここ数年、「参りました」というような大きなハプニングが起きにくくなって、逆に楽しいことが増えてきた気がします。数々の「参りました」事件が、人間的にも成長させてくれて、あとはどんどんやっていくだけの境地になっていくのかもしれません。

 今の道でいいのかもしれませんが、何も起こらないかもしれない。映画のようにいろいろなことが起きつつ、主人公がどんどん成長していく物語もあるのです。


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