「お金を得るために資格を取ろう」になっていないだろうか?

 90日コーチング2回目のセッションでした。今は子育てしながら、パートで自分の書くスキルを発揮できる仕事をされていますが、そのうち独立をしたいとずっと思っていらっしゃいます。

 文章力はあると自負するようになってきたそうで、知り合いのHPの文章を直す手伝いをすることもあるそうです。しかし、独立と言えば手に職。これまでも資格を取ることにも奮闘したことがあったようですが、逆に不器用なところがわかり、ビジネスには結びつけることができなかったそうです。

 そのほかに、英語の家庭教師的なこともできそうですが、それもなんかピンと来ないとか。セッションの朝も、起業系のセミナーや、興味のある分野の資格が取れる30万円くらいの講座の案内を目にしたそうです。しかし、そのお金の使い道については、旦那さんに相談しにくいなぁと思ったようでした。

 会社を辞めて子育て中の数年間、そんな感じで、ずっと分散している状態だとか。一体どうしたらいいのでしょうか?
 自分の中に答えはありますから、こちらが「○○さん、○○ができそうですよね」とアドバイスするのも違うと思います。私はひたすら傾聴することにしました。


「やり抜くってことをしたことないからダメなのかな?」「どうやり抜いたら自信につながるのかな?」「何をやってもワクワクしない」「昨日もイライラしてしまって。別に出来事的にはたいしたことないんですけどね」クライアントさんのボヤキのようなトーンが続きます。

「あ、一つだけ、ワクワクすることがありました。会社でお客様へのサンクスレターを書くのに、私の文章と絵を描けるAさんとコラボしようってことになったんですよ。そう言えば、最近あまり創作活動をしていなかったなぁと思いましたね。楽しいので、案がどんどん進んで行って、社長にも提案して…」

 そこまでの話を聴いて、私はようやくフィードバックしました。
「0円でお金を生み出すことの体験ができているんですね。いいじゃないですか!そうか、いままでビジネスに結びつくかどうか?で、講座を受講してたってことですよ。自分がやりたいよりも、お金のことを考えすぎですね。そもそも0円から生み出せないと、お金があっても、お金を使うだけですから」

「そうか! お金のこと考えすぎですね。独立したい理由も傲慢な感じで、雇われたくないからなんです。(笑)」

「お金を得るために資格を取ろう。そういうお金の使い方では、うまく循環しなさそうですよね。楽しいことをやって広がることが自然でしょうし」

「そうだったのか! さっきまでの気持ちが嘘のようにすっきりしました! 絵を描くAさん、まじめな人なんですよ。バカだから余計なことを考えられないって、言ってましたね。出逢ってよかったひとです」

「そうなんですね。ラッキーですね、出逢えて。Aさんにケーキでもご馳走したらどうでしょう? そういうのが、いいお金の使い方ですよ(笑)」

「堀口さん、さすが。そうします! 何もしていない1か月かと思っていましたが、いい1か月でしたね」

「そうですね。そうだ、逆に、新月のお財布フリフリをしてみたらどうですか? お金についたネガティブなエネルギーを払い落す儀式として」

「あははは。お金なくなっちゃいますね。一度リセットですね。新しい財布もほしいです」


 手段としての選択は、最初はよくても、気持ちがついていけなくなります。行動は気持ちが動かしますから、行動が止まっていては、何も起こらないでしょう。

 そして、「どこにお金を使うのか?」をよく考えることは大事でしょう。返ってくるかどうかにも、かかってきますから。(笑)

 私は同じ使うなら、顔を知っていて、お世話になっていると思う人に払いたいです。だからずっと10年同じコーチだったり、メンターのヘアサロンも10年目ですし、英会話のインストラクター選びも、この人に払い続けたいという感じで、同じ人をずっと予約しています。手段のために…というよりも、払うのが嬉しいとか、恩返し的なお金の使い方をしているから、自分のところにもお金が戻ってくるというのは気のせいでしょうか?(笑)

 クライアントさんのお金の使い道が変化するだろうセッションとなりました。自分が楽しいと思うことを仕事の中でやっていけたら、自然と道が広がっていくのではないかと思います。なぜならば、楽しくて行動がずっと続くからです。行動が続けばいいのです。

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このままだと、ずっとこのままかもしれない。
『90日コーチング』





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