考えるのを途中でやめてしまうことについて、考えてみたい。

 「人生において、どちらの選択もありだと思うけれど、でもそうでないことで、本当にいいのだろうか?」と、思っていることについて、考えてみるセッションでした。
 パートナーと一緒に考えていることのようですが、そもそもパートナーのほうが、本当にその選択を望んでいるかどうか? も定かではないようで、それによって、自分の気持ちもどうなのか? わからなくなっているとのことでした。
 パートナーは、「そうしたほうがいいのではないか?」と言っていたこともあったけれど、今はどちらかというと決断にまでは至らず、でもうやむやというわけではなく、話は平行線のままのようです。決断とタイミングが必要な類のことです。
 クライアントさんは、未来がもしそうなった場合、どうなりそうか? をお話しされたあと、全体的な話の印象を私はフィードバックしました。

「旦那さんが、そうは言っているようですが、本当にそうなのだろうか? 聞いてみないとわからないですよね。一つの発言から推測して、こうなんじゃないか? となっているようですよ。それと、そのときになってみてから考えるようなことを、どちらかというとネガティブに想像されている感じですね」

「あ、そうですね…。聞いていないですもんね。話しあった方がいいと思うんです。でも、自分の望みもどうだかわからなくなっています。私はきっと、相手にもそう望んで欲しいと期待しているのだと思います。聞いてみて、後ろ向きな発言をされたらどうしようというのがあります。前回のセッションで話していたことともつながりますね。また、聞かないで推測していましたね。そして難しい方に想像していました」

 クライアントさんは、自分の癖になっているところをご自身でも客観視出来たようでした。
 相手の1つの発言から、「きっとこう思っているに違ない」と決めつけてしまって、それ以上可能性を探らない思考に陥りがちということです。
 ちょうどセッションの焦点2に、「考えるのを途中でやめてしまうことについて」と書いてありました。パートナーにもよく指摘されるのだそうです。
「自分がそうなってしまう原因探し」については、どんどん考えるけれど、「どうすれば?」のほうは、「だってわからないもん」で考えることをやめてしまう傾向があるようです。

 
 たまたまこのセッションの前日に、服選びが苦手という友人の服選びに付き合っていたのですが、服選びが苦手な理由は、彼女の思考パターンにあると、何度も服選びに付き合っていたわりに、初めて気づいたのです。今までは、悲観的な考えを打ち消そうとしていたから、私は気付けなかったのだと思います。今は、ニュートラルな観点が身についたことで、何度も繰り返されるパターンに気づきやすくなったのです。

 友人はフィッティングから出てくるとすぐに、自分に似合うか、似合わないか? 感想を述べて終わっていました。私は、素材、形、色、などパーツごとに見て、次につながる可能性を拾おうとしていたのです。いつでも次につながる可能性を拾おうとする視点を持てたら、どう変わるでしょうか? 
 クライアントさんは、1つの発言、相手の顔色などからジャッジし、悲観的な方向に結論づける傾向になっていることがわかりました。クライアントさんも友人も「決めつけるから、考えるのをやめている」と言うことだと感じました。

 例えば、「上司は怒っている」と相手が発言したとき、あなたはそのことを信じますか?
 私は、信じません。セッションでは、クライアントさんが言っていることを「100%本当」と思って聴かないように気をつけています。他の言い方で言うと、「そう感じたんだな」と事実に置き換えながら聴いているのです。


「子供が手伝ってくれない」
「本当だろうか?」
「いや本当に手伝ってくれない」
「100%本当か?」
「そう言われると…。お皿を洗ってくれたことがある」
「他には?」

 決めつけないと、思考は進み、真実や可能性が見つかるのです。

 そこで、決めつけるのをやめられる本があります! 何度かブログでもご紹介している「バイロン・ケイティ」の本です。4つの質問をして考えに囚われていることに気づけるのです。今の考えが「100%本当か?」を疑うところから始めることです。そうすることで、可能性を見出せていくのです。

『ザ・ワーク』


『探すのをやめたとき愛はみつかる』




 私は3年前に読んだとき、すぐには「分かった!」となりませんでした。クライアントさんにも実際にこの本の通り質問を試させて貰っていたのですが、なかなか難しいなと。
 でも、何度も練習していくうちに、「本当ですか?」「100%本当ですか?」と1,2番目の質問をしなくても、「本当と思っていない人」になってしまったので、(笑)そこからは真実の発見が速くなり、幸せと感じることが増えたのです。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

「どうすればできるか?」 考えていますか?