「狙わずして狙う」境地の自己基盤とは?

 リピーターのクライアントさんが、1D1Uが始まる前に、1D1U的な「今日やることに集中する」というプランの立て方を実行していたそうです。最初は雑念がなくなる感じで、大変よいと思ったそうなのですが、だんだんと「TO DO リスト」のような感じになり、それ以上の変化はどうしたら起こるんだ?! という疑問がわいてきたようでした。確かに、「ただやるだけ」の境地は「ただやるだけだ」なのですが、実は「目的に向かってやる」ということだけでは、未来が思い描けない心の仕組みになっているのです。

 「やることをやっているけれど、それだけでは・・・」。 

 ほかのクライアントさんでもいらっしゃいました。「仕事でやることはしっかりやっているのですが、とくに異動等の話がないですね」と。きっと、「数字を見てもらえばわかるでしょ」と、どこかで言いたいような、そんな雰囲気もしました。自分の中だけでは頑張っていますが、外に対してのコミュニケーションはとっているでしょうか? お話を伺うと、変に遠慮気味にされていらっしゃいました。


 私が会社員のとき、会社の中で注目店舗を任せてもらえることが、3回ありました。マクドナルド時代は、世界初のセルフサービス店舗のグランドオープン。アパレルに転職してからは、旗艦店である銀座の店長、そして、渋谷駅すぐのテナントの渋谷店店長です。逆に会社員だからできた、すごい経験だったと今は思います。

 自分がワンランクアップするときというのは、自分の力ではなく、用意されるものだったりするのです。だんだんと話しながら、クライアントさんは「動かされる」とか「用意される」ようなことが、最近ないことが見えてきました。


「動かされるとか、用意される、ような境地になる自己基盤とは?」

 私はアパレルに転職して、2か月で店長になったのですが、マクドナルドではナンバー2までしか、やったことがありませんでしたので本当に驚きました。服の販売も初めてで、右も左もわからない状態で、おどおどしてました。でも、何かが違ったのでしょう。

 まずは、「店長をやりたいです」と面接のときに宣言していました。次に、「店長をするなら、レポートを提出するべきだろう」と自分で判断して、入社して2週間でマクドナルドのときに習得した店舗分析の仕方で、レポートを作りました。私がやったことはここまで。まもなく、銀座の店長が横浜に異動することになったのです。その空いたポストに私が、決まってしまったのです。


 「なるべくしてなる」ですから、「人事を尽くして天命を待つ」の状態までは、持っていっているのです。自分の力だけでなく、他力が働くところまで、仕掛けているのです。 そうすると、「狙わずして狙う境地の自己基盤」になっていきます。1D1Uでは、まずは「自分の意志でやり抜く力」がつき、そのあとにまた必要なことがあるわけです。それは、「人たらし術」です。


  日常で人への「サービス精神」を磨くべきです。マメさが必要なのです。「ほとんどの人はそこまでやらないから、やろう」というところまで、必ずやります。1歩抜きんでるのは、簡単なことです。 


 「ところで、今日は満月ですから、手放せることが見つかってよかったですね!」  
「え! 今日は満月だったんですか?!おーーーー!!!流れがきてますね」 
「一人でやろうとすることを手放します」 今頃手放されている頃でしょうか?