1D1U Spin-off Campの『ひとみの部屋』でご質問を受けました。
Q.「ひとみちゃんは、なかなか褒めないからね」と姪っ子さんから言われたことについて、褒めないのにどうして結果をださせたのか?
A. コーチになり始めの頃、相手のやる気を出すために、褒めることが自然とできるようになってきたと思っていたのですが、あるとき「褒めると怒られる」経験を通し、褒めることを封印したことがあります。
相手にとって、そこは褒められるべきところではないと思っているところで褒めると、相手は否定されたように感じてしまうのです。例えば、努力していないのに自然にできていることは、さほど嬉しくないようです。浅い褒め言葉は、リップサービスに聞こえてしまうでしょう。
「4つのタイプ分け」という知識を、コーチングを勉強しはじめたとき、最初の方で学びました。相手のモチベーションを引き出すための言葉がけが、タイプによって違うことを知りました。そんな風に、人によって言葉がけを変えるなんてことを考えたことがなかったので、目から鱗の知識でした。
それによると、プロモータータイプは、「すごい!」と言われるだけでモチベーションアップとあり、それ以外は、具体的に褒めないと響かないことを知りました。そして、その具体的の内容もそれぞれのタイプで違うのです。
私自身がプロモータータイプの傾向が強いので、「すごい!」を連発しがちでしたから、具体的に褒めないと、「何がすごいのでしょうか?」とアナライザータイプから言われてしまいましたし、コントローラータイプに「すごい!」と言えば、「何か裏があるのか?」と思われかねないですし。(笑)
ということで、いちいちタイプ分けしなくても済むにはどうしたらいいのか? とあるとき考えまして、全てのタイプに共通する褒め方を探求していきました。
辿り着いた答えは、全部のタイプで発するであろう言葉をすべて使えばいいのです。
相手が「全然できていない」と言ったら、同意しながら、「自分ができないところがわかっているのは、進歩だね」と事実をフィードバックして、相手を認めるようにします。そんなとき相手を励まそうと、「でも・・・はできてるよ」とは言わないこと。コミュニケーションは、遮断しないことが大事なことです。
また、相手がやる気がなかったら、「わかった、今日は辞めよう」と潔く辞めます。相手が小学生でも、自己責任です。「このおばさんは、こちらが申し出ないと手伝ってくれないんだ」と思わせるのも作戦です。相手の能動性を引き出しているのです。
褒めるにしても、「悪くないね」という言葉を結構使いました。これは、私がボイトレの先生によく言われた褒め言葉です。「いつになったら、いいねと言われるのだろうか?」と、楽しみになりました。(笑)やはりそのような褒め方をされていくと、「この先生、本当のことしか言わないところが正直でいいよね」となっていきます。
そして、本当にできたときに褒めるのです。「すごい!これなら、金賞圏内かも!」と言ったとき、姪は自信のある顔を見せました。ずいぶん努力をしたあとだったので、自分でもそうだと思えたのでしょう。
そのほか、相手の進捗に合わせて、教えるべきこと、今は教えないでおくことを選別することも大事だと思います。
本番の前日に、「春」の中の「日」が惜しいと、欲がでて細かいところを指摘してしまいました。そこまでメスをいれることができたのですから、姪もよくやったということです。教える方も結構大変でした。結果を出してくれて、ありがとうございました。(笑)
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