俯瞰すると、everything everywhere all at once.(笑)

『ひとみの部屋』15分セッションの風景

「すごく平和なんですけど、今はのんびりしていて、でも体調優先なのでこれでいいのかなと思いつつ、家事が溜まってしまうところがあります。で、いざ片付けをしようとすると、気持ちを持っていかないといけないので、片付けをするモチベーションを上げたいなと思っています」

「片付け苦手でしたっけ?」

「あはは。でも、どんなに片付けが苦手でも、お花の手入れはできるようになってきたんですよ。切ったり、花がらを摘んだりとか、好きなことだとできるんだなと。それをどうにか他のものにも持って行きたいですね」

「同じじゃないですか、花がらを摘むのも、片付けとかお掃除と同じだからできますよ」

「なるほど。どこかで別って思ってしまうマインドを、一緒と思えるマインドになればいいですね。たしかに、隊長の場合は、観葉植物の手入れもしつつ、お部屋の手入れもして…」

「お肌の手入れとか、身体の手入れとか、運動は身体の手入れとか、すべて手入れで同じです」

「手入れ、というカテゴリーの中に全部含まれているんですね」

「英語で言うと、メンテナンスですよね」

「そうか、その概念で持っていけば全部一緒なのか…花の手入れも、家の手入れも、自分のお肌の手入れもして、運動もして‥。自分で勝手に分けちゃうことで、ハードルを高くしていたんですね。できないんじゃないかなと思ってしまったり。確かにそうですね。苦手意識を持つと避ける傾向があって、すきなことは突き進むんですけどね」

「俯瞰してみたら、している行動は全部メンテナンスになりますね。いつも大局化してみたり、抽象化してみたりすることで、大まかにできそうなことになる。科目、種目みていたんでしょうね。これはできて、これは苦手でとか」

「確かにそれだと、これはできる、これはできないと、苦手にフォーカスしちゃいますよね」

「ものに囚われがちな人が多いですよね。俯瞰してみると、感じ方が変わっていくから、やれるように思えてくるんですよ。だからできると思いますよ」

「確かに。片付けというカテゴリーが苦手だと自分のことを思い込んでいたので、そしてこの1,2年で花のメンテナンスはできるようになったから、それができるなら、他もできると思えればいいですね」

「例えば、寄せ植えができれば、ファッションもわかるようになりますよね。色の組み合わせだから。そうすると部屋もインテリアコーディネートだから、寄せ植えとつながっていますよね。だから、ファッションがわかる人は、寄せ植えも案外できちゃうんですよ。組み合わせとして考えれば」

「色の組み合わせが、服なのか、お花なのかですね‥‥」

「だから、美術館で色彩をインプットしてくるんです。そうすると、コーディネートが必要な場面ですべて生きてきます。料理の盛り付けもそうですしね」

 15分の『ひとみの部屋』でこんな対話がありました。

 アパレル店長になる前までは、「美術」や「ファッション」とは無縁だったのですが、感性の世界に飛び込んでみて、いろいろなことがつながっていき、人生が彩り豊かになっていきました。イラストも描いたことがないけれど、世界の美術館をとりあえずインプットしてきたから、「やってみたらできるかも」と軽く思えたり、私は20年来外食でしたが、パンデミック中に自炊をはじめたとき、盛りつけは上手にできるだろうなと思えたりして、実際に初心者のわりにインスタ映えしました。(笑)

 学生の頃は、数学ができると、物理ができるようになるのだなと思ったことがあります。同じ「定義」や「公式」に基づいて解くシリーズだったからです。英語の勉強も、傾聴力が身に着いたことで、自然とリスニング力が以前よりあるのでは?と勘違いして、(笑)37歳から英語の勉強を再開しました。私が英語の勉強を始めると、1D1U ユニタスさんたちも、英語の勉強を始める人が増えていきました。なんでもつながるのです。マルチバースの世界ですね。(笑)