良いメンターはあなたを引き上げ、素晴らしいメンターは必要なときに地に足をつけさせてくれる。
Previously:
2006年、新月の夜に退職と独立を決意した主人公は、不安や仲間の退職といった試練に直面しながらも、自らの成長を信じ進む決意を固めます。ある朝、主人公は新幹線の発車時刻が迫る中、「間に合う」という根拠のない確信に背中を押され、奇跡的に乗車を果たします。その出来事をメンターに伝えると、「時空が動いている」との返信が。やがて、手帳に記した「六本木ヒルズ進出」の夢が叶い、セミナーでの成功を経験。主人公は潜在意識と宇宙の流れに導かれ、夢が現実になるプロセスを実感します。
10.9 全てが未知の世界
2006年4月27日、第4回目のセミナーを開催しました。これまでのセミナーでは、ブログ戦略や自身の実体験から得た秘訣を中心にシェアしてきましたが、今回はさらに一歩踏み込み、「部下とのコミュニケーション」というテーマに挑戦しました。このテーマは、コーチングを学ぶ中で私自身が大きな気づきを得たものであり、部下とのコミュニケーションを改善することで、実際にセールスアップを実現した経験を持っています。多くの人の心に響く内容にするため、この具体的な体験談を軸に構成しました。
セミナーのハイライトは、部下を深く理解するための自己分析テストと、当時まだ日本では馴染みの薄かった「コーチング」の本質に触れる内容でした。コーチングとは、「教える」のではなく、相手の中にある答えを引き出す対話の技法。その核心を伝えるため、私はライブコーチングを実施しました。参加者にテーマを決めてもらい、こちらから質問を投げかけることで、相手自身が答えを紡ぎ出し、新たな気づきを得ていくプロセスをその場で体験してもらいました。初めてコーチングを目の当たりにする参加者の多くは、その不思議な感覚に驚きながらも深く引き込まれている様子でした。このライブコーチングを通じて、コーチングの効果とその可能性を実感できた、忘れられない瞬間でした。
(30歳 当時の写真)
セミナー後、興奮が冷めやらぬ中でメンターとのメールのやり取りが始まりました。その中で驚くべき計画が浮上したのです。独立後の7月1日に、「あなたもグラマラスセミナー」と題した初のコラボレーションセミナーの開催が決定しました。「いつかメンターとコラボセミナーを開催する」というその願いが、またひとつ現実になろうとしていることに、舞い上がりました。
特に、知名度のあるメンターが講師として登壇してくださることは、独立後の私にとって、まさに成功への道筋が約束されたように感じられました。その存在がセミナーに与える影響力の大きさを思うと、この機会の貴重さに胸が熱くなります。それほどまでに素晴らしいチャンスを提供してくださったメンターの計らいには、感謝してもしきれない思いでいっぱいでした。
さらに、独立後の最初のセミナーとして「毎日がメッセージセミナー」を開催することも決まりました。このセミナーでは、私自身が実践してきた手帳術や、宇宙の流れに身を任せながら独立を実現していった経験をシェアする予定です。そして、知人からは「セミナーをビデオ撮影してDVDにしたら?」という提案を受けました。当時はまだネットマーケティングが始まったばかりの時代。10万円という制作費は、独立間もない私にとって大きな挑戦でした。
2024年の今から振り返ると、DVDという形式は少し古風に感じられるかもしれません。現在であれば、スマートフォンで手軽に撮影し、オンラインで配信するのが一般的でしょう。しかし、当時はまだDVD販売をしている人はほとんどいませんでした。そのため、新しいことに挑む気持ちと、それを形にしていく喜びを強く感じ、セミナーの撮影ビジネスを始めたばかりのTさんに依頼することにしました。
10.10 マーケティングの本質と新たな扉
次々とコンフォートゾーンを広げていく中、メンターからのメールには、マーケティングの話題が増え始め、未来へのヒントが次々と送られてきます。その中でも、私の世界を大きく変えた概念が「フロントエンド」と「バックエンド」でした。
あるメールに、こう記されていました。
「今回の経営本はフロントエンド商品で、その目的は美容室オーナーのリストを集めることです。」この一言が、マーケティングの本質的な戦略を私に教えてくれたのです。フロントエンド商品は、顧客との最初の接点。お客様の興味を引き、次のステップへと誘う入り口となる商品。そこから本命のバックエンド商品へとつながっていく、緻密な顧客獲得の仕組み。化粧品のサンプルもこの戦略の好例でした。
当時は、今のようなYouTubeチャンネル登録で顧客リストを作るような仕組みはありませんでした。私にとって、その役割を果たしていたのが、アパレル店長時代に運営していたブログでした。後にメンターから「堀口さんが最初からうまくいった理由は、すでにファンがついていたからだ」と言われたとき、改めてその重要性を実感しました。
同時に、独立を目指す人たちが「ファンを作る」という基盤を飛ばし、マーケティングの手法だけを知ろうとする姿に、いらだちを覚えることもありました。方法論だけではなく、まずは自分自身が信頼され、共感される存在になることが大切なのです。
「オピニオンリーダー」という言葉との出会いも、私のマーケティング理解を大きく変えました。メンターの金井さんのメールに記された言葉が、今でも耳に残っています。
「オピニオンリーダーとは、流行の最前線にいる人であり、彼らが発信する情報を、マジョリティ(大多数の人々)が欲しがる存在です。」
現代で言えばインフルエンサーに近い存在。彼らの選んだ情報や商品が、大衆にとって信頼できる道標となるのです。私は自分のブログを通じて、インフルエンサーとしての役割を少しずつ担い始めていたことに気づきました。
メンターの「マーケティングはテストの繰り返し」という言葉は、私の中で深く響きました。完璧を追い求めるのではなく、試行錯誤を重ね、少しずつ改善していく。それこそが、成功への真の道筋なのです。
多くの人は「向いていない」「この方法は無理だ」と途中で諦めてしまいます。成功する人とそうでない人の違いは、ただひとつ。「継続できるかどうか」なのです。
独立を目前に控えた私は、この「試行錯誤の精神」がマーケティングの本質であり、今後のビジネスにおける最大の武器になると確信していました。どんなに小さな改善でも、それをコツコツ積み重ねることで、必ず道は開けると信じていました。
私の最大の強みは「継続すること」。たとえ小さな一歩であっても、進み続けることでしか道は開けないと信じています。メンターは決して手法だけに偏らず、常に本質を教えてくれる方でした。成功の秘訣はテクニックではなく、「自分を信じる力」にあるというメッセージを、言葉の端々から感じていました。本質を教えてくれる人がそばにいるからこそ、私は自分を信じ続け、挑戦を恐れずにいられたのかもしれません。
ある日、メンターからまたドキッとするメールが届きました。
.....
5月14日
ほりぐちさん
おはようございます。コンサル決まりましたね。
料金はまだ、堀口さんは経営をやった事がないので多分苦戦すると思います。コンサルは売り上げを上げるという表面的な物であっては短期の結果しか出ません。とりあえず半年は勉強のつもりで、月5万円位からでいいのではないでしょうか?半年単位で結果に対しての歩合でいいと思いますよ。
コンサルはマーケティングが全てです。感性だけでは続きません。マーケティングスキルを身に付けるには、基本の勉強とそのテストを繰り返すしかないのです。
経験がコンサルフィーに比例します。
金井豊
.....
確かに、メンターのおっしゃる通りかもしれません。独立後、収入を安定させるために、企業のコンサルティングは間違いなく大きな助けとなるはずです。コンサルの依頼を受けたときは嬉しさで舞い上がりましたが、同時に「実際にどう進めていけばいいのか」という不安が押し寄せてきました。
■編集後記
『Grit & Glamor』もラストに差し掛かり、メンターとのやり取りが多くなってきました。改めて、金井さんのフィードバックやアドバイスが的確過ぎて、驚いています。毎日やり取りに応じてくれるメンターがいたからこそ、加速的に独立できたのだと思います。再び感謝です。私も改めて、そういうコーチであり、メンターで在りたいです。
📚英語版
みなさまの中で、もしも「これでいいのだろうか」と悩んでいる方がいれば、ぜひ一歩ずつでも進んでみてください。小さな改善の積み重ねが、やがて大きな成果を生みます。
最後までお読みいただきありがとうございました!これからも、皆さまの挑戦を応援しています✨
0コメント