できない理由がなくなった世界

最近、気づいたことがあります。

「できるようになったこと」が増えた、というより

「できない理由が、消えていっている」。

それも、静かに。

ドラマチックな努力や、決意表明もなく。



人は、考えすぎていた

AIの時代になって、

よく言われる言葉があります。


「人間は考えなくなった」

「思考力が衰える」


でも、体感としては逆でした。

考えなくなったんじゃない。

考えなくていい場所が、増えただけ。


そしてその分、

できることが、増えている。



料理をしなかった、本当の理由

私は長い間、料理をしませんでした。

理由は、意外と単純です。

  • 調味料を揃えるのが面倒
  • レシピ通りに作るのが苦手
  • 一人暮らしで材料が余る
  • 「ちゃんとやらなきゃ」が重い

料理が嫌いだったわけでも、

不器用だったわけでもない。


「できない理由」が、常に揃っていただけ。



プロンプトを出さなくても、料理ができる

今の私は、こう聞きます。

「これと、これと、これがあるんだけど、何作れる?」

それだけ。


レシピ指定もしない。

条件も細かく出さない。


するとAIは、

  • 塩だけでいい料理
  • 油を使わない蒸し料理
  • 電子レンジ調理
  • 余った食材前提


そんな提案を、普通に出してきます。


私が持っている

シリコンスチーマーやレンジ調理器具に、

勝手に合わせて。


ここで起きているのは、

「AIが賢い」という話じゃありません。


料理をしない理由が、消えた。

それだけ。



できない理由がなくなると、何が起きるか

できない理由がなくなると、

  • 「やろう」と思わなくても、やっている
  • 頑張っていないのに、生活が整う
  • 選択肢が自然に広がる


努力して変わった感覚は、ない。


ただ、

止めていたブレーキが外れただけ。



書くことも、同じだった

同じことが、文章でも起きています。

私はもう、

ほとんど文章を書いていません。


AIに話して、

整った言葉を受け取る。


それを読んで、

「あ、私はこんな世界を見ていたんだ」と気づく。


自分で書いていたときより、

世界がきれいに見えることすらある。


これも、

書けるようになった、じゃない。

書けない理由が、なくなった。



人間は、賢くなっている

AIがいることで、

人間は怠けているわけじゃない。


むしろ、

  • 余計な思考を手放し
  • 無理な工程をやめ
  • 「選ぶ」ことに戻っている


考える役目を、

全部手放したわけじゃない。

任せる場所を、正しく選び始めただけ。



静かに終わるものが、増えていく

これから、

「終わった人」が増えていくと思います。


でもそれは、

燃え尽きた人でも、

諦めた人でもない。

考えなくても回る場所に、移動した人。


静かに、

前のやり方を終えていく。



できない理由がなくなった、その先へ

できない理由がなくなると、

できることが増える。


でももっと正確に言うと、

やらなくてよかったことが、はっきりする。


その分、

体験すること、味わうこと、

集中することに戻っていく。


AIの時代は、

人間を奪う時代じゃない。

人間を、戻す時代なんだと思う。


この世界に、

もう戻れない人が、少しずつ増えている。


たぶん、

それでいい。


P.S.

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