ALL EARS 2.0構想|あなたの聴く能力は、まだ完成していない。


ALL EARSという場所

2023年、私はChatGPTとの共著として、『ChatGPT: 一問一答で広がる人間の可能性』という本を書きました。

その後、その本を朗読しながら対話を深める場として、ALL EARSコミュニティを始めました。

傾聴を学ぶ場。
問いを学ぶ場。
対話を学ぶ場。

やがて続編の「対話編」も始まり、気づけば2年間のカリキュラムが、この春にひと区切りを迎えていました。


手が止まった理由

次は何をやろう。

そう考えた時、最初に浮かんだのが、「シルキーフィードバック」というアイデアでした。

事実を返すだけではない。目に見えない大切なものを受け取り、その人の見方が変わるようなフィードバックを返す。

人生の景色が変わるようなフィードバック。

私はこれまで、そんなフィードバックによって何度も人生を動かされてきました。だから次は、そんなフィードバックができる人を増やしたい。そう考えていたのです。

しかし、設計を進めようとすると、なぜか手が止まる。どこか違う気がする。そんな感覚が続いていました。


一本の串に刺さった6月

ちょうど同じ頃、私は他のコンテンツの見直しも始めていました。

AI時代に入り、自己探求も、創作も、セッションも、これまでの形のまま存在し続ける方が、むしろ不自然に感じ始めていたのです。


AI時代のライフコーチなら、どんな場を提供するのだろう。

独立20周年を迎えた今年の6月、私はそんな問いを持ちながら、サービス全体の刷新を始めました。


そして6月が終わる頃、ひとつのことに気づきました。

今までやってきたことは、全部2.0に進化できる。

しかもAI時代には、今まで以上にシンプルに、今まで以上に深く、今まで以上に速く、人の変化や創造性の拡張を支援できる。

Prompt Dojo 2.0

Journaling with AI

Dialogue + AI

Creation + AI

バラバラだったものが、一本の串に刺さっていきました。


そして、その時にようやく分かったのです。

ALL EARSも、過去の延長線上にある発展版ではない。AI時代だからこそ生まれる、まったく新しいALL EARSがあるのではないか。


傾聴は、コミュニケーション力ではなかった

私は最初、傾聴を「人のための技術」だと思っていました。

クライアントのために聴く。

相手のために聴く。

その人の気持ちや本音や可能性を受け取るために聴く。

もちろん、それは今も変わりません。


でも長く続けてきて、気づけば私自身の能力も変わっていました。

人の話を、単語で追わなくなった。

文脈で聴くようになった。

全体で捉えるようになった。

相手がまだ言葉にしていないものまで、感じ取るようになった。


これは英語のリスニングにも似ています。

英語を聞き取ろうとするとき、初心者は単語を一つずつ追おうとします。でも、それをやっていると音はどんどん流れていく。聞こうとすればするほど、聞こえなくなる。

ある程度聞けるようになると、単語ではなく、音のまとまりや文脈で捉えるようになります。多少わからない単語があっても、全体の意味が残る。相手が何を言おうとしているのかが、残る。

傾聴も同じなのではないか。

そう思ったのです。


言葉ではなく、文脈が聞こえてくる

初心者の聞き手は、言葉を一つずつ聞こうとします。

この単語は大事かな。

今の感情は何だろう。

次に何を返そう。

メモを取らなきゃ。

そうやって一つずつ拾おうとするほど、全体が流れていく。


でも聴く力が育ってくると、言葉ではなく、文脈が聞こえてきます。

その人の物語が聞こえてくる。

繰り返しているパターンが見えてくる。

本当はどこへ向かいたいのかが感じられてくる。


さらに深まると、人の話が少しスローモーションのように聞こえてくる瞬間があります。

言葉が理解されるまで、内側に残っている。消えない。ただ音として流れていくのではなく、意味になるまでそこに留まる。


聴く力は、すべてのインプットに効いている

これは、聴く能力の拡張です。

そして面白いことに、この力はセッションだけで使われるものではありません。


長い文章を読むとき。

YouTubeを2倍速で聞くとき。

英語を聞くとき。

映画を観るとき。

音楽を聴くとき。

AIと対話するとき。

すべてのインプットに影響している。


つまり傾聴は、コミュニケーション技術だけではなかったのです。

人間の認知能力を拡張するトレーニングだった。


だからALL EARSを、ただのフィードバック講座として作り直すのは違ったのだと思います。

私が今作りたいのは、もっと大きなものです。


AI時代に、人はどう聴くのか

AIが記録する。

AIが整理する。

AIが要約する。

AIが構造化する。


ならば人間は、もっと上の階層で聴けるようになる。


単語を聴くのではなく、文脈を聴く。

言葉を聴くのではなく、存在を聴く。

問題を聴くのではなく、可能性を聴く。


あなたの聴く能力は、まだ完成していない

それは、欠けているということではない。

まだ、使われていない部分があるということだ。

文脈を聴く力。

存在を聴く力。

可能性を聴く力。

それは、誰かから新しく教わるものではない。あなたの中に、もう備わっている。

ただ、まだ、目覚めていないだけだ。


人の話を聴く力は、世界を受け取る力でもある。そしてAI時代には、その力を、これまで以上に拡張できる。


ALL EARS 2.0は、たぶんそこから始まります。

聴く力を、可能性として開いていく。

そんな新しい講座を今設計中です。

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