2023年からChatGPTの有料版を使い続けています。費用はほとんど変わらないのに、2026年の今、できることは体感で10倍以上に膨れ上がりました。
初期は完全に「使う側のリテラシー」勝負でした。どんなプロンプトを投げ、どうフィードバックを戻すか。私はもともと対話を仕事にしてきたから、そのあたりのハンドリングは得意な方でしたし、「対話スキルがある人ほどAIを使いこなせる」と思っていました。
でも、今は違います。テクノロジーの進化速度が、私たちの自己認識をあっさり追い越し始めています。
かつて「デザイナーやエンジニアの専門領域」と諦めていたプロダクトが、AIと対話するだけでその場で形になっていく。
Webサイト、アプリ、教材、業務フローの自動化。コードが書けなくても、特別な技術がなくても、「こういうのが欲しいな」と思い浮かべた数時間後には、それが目の前に存在している。
これまでは「質問力」や「対話力」がAI時代の武器だと言われてきたし、私自身も「AIとの共創」を伝えてきました。それも今でも間違いじゃないけれど、もはやそれだけじゃ足りないフェーズに入ったと感じています。
これから圧倒的に重要になるのは、「イマジネーション力」と「編集力」の2つ。
イマジネーション力とは、
まだ世界に存在しないものを思い描くプロデュース力。「何があれば面白いか」「どんな体験があれば人はワクワクするか」。そう思い描いた瞬間にプロトタイプを試せる環境が、すでに手元にあるからです。昔なら「資金がない」「技術がない」「外注しなきゃ」と立ち止まっていた壁が、驚くほど低くなった。
だからこそ、次に問われるのが、
「編集力(エディトリアル)」です。
AIはアイデアもデザインも、ほとんど際限なく生成してくれます。
けれど、その中から「どれを採用し、どれを捨て、どこに自分の美意識を残すか」を最終的に決めるのは、人間です。
過剰な生成物から本質だけを抽出し、組み替え、ひとつの形に仕上げていく。
ときどきAIは、雑に「よさそうな言葉を並べただけ」でごまかしてくるので、そのあたりを見抜くセンスも必要です。
「作れるかどうか」だけを競う時代は、終わりつつある。
これからは、「何を現実世界に出現させるか」。
AIの操作スキルよりも大切なのは、何を思い描き、何を選び、何を捨てるか。
そこに、その人らしさが現れる。
AIは生成のスピードを爆発的に上げてくれる。
けれど、どの未来をこの世界に生み出すかを決めるのは、人間です。
ようやく、人間の役割が見えてきたのを感じています。
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