よくセッションのときに「そっちの方向は考えたことがありませんでした」と言われることがあります。この前もそう言われて、はっきりとわかりました「そっちの方向が何か」。
「きっと平行線のままだと思うので、怒りを鎮めることができるようになればと思うんですよね。アンガーマネジメントとか」
「そういう方向もあるかと思いますが、それは我慢することになると思いますけど。それよりも、歩み寄るということを考えてみるんですよ。自分と相手は違うけど、なぜ違いがあるのかな? って相手に興味を持つことで、自分と違うわけですから、自分の可能性だって広がることのほうがあるんですよ」
「そっちの方向は考えたことありませんでした」
つまり、「問題を解決する」という「やり方」を模索するのと、そもそもの「在り方」にアプローチするのとあって、「そっちの方向」というのは、「在り方(自己基盤)」へのアプローチだと思います。問題に対処しても、問題は問題のまま。在り方にアプローチすれば、問題が問題でなくなってしまうのです。
私が店長だった時に、部下を思うように動かそうと部下を動かすための心理学の本を読んだりしましたが、そのアプローチでは、逆に問題は大きくなっていきました。
しかし、コーチングを学び始めたら、自分から相手を理解しようと努めたり、相手の強みを引き出すために、自分が何をすべきかを考えるアプローチでしたので、根本的に変わりました。相手の問題を克服するとか、自分が我慢するという対処法とは180度違います。自分の在り方を見直すことを考えてみること。それは自分を否定するのではなく、自分にも新しい可能性が眠っていることが発見されるものになるでしょう。
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