北風から太陽のような傾聴になるためには、何が必要か? 

 LTPライフコーチトレーニングプログラム、最初に受講されている方は7回のレッスンまで進んでいます。特に教科書があるわけではありませんので、その方に合ったレッスンを展開しています。1つ1つスキルを教えているので、レッスンとレッスンの間に、そのスキルを使って相手の話を聴いてみてどうだったのか? というのを、お聞きしてから、私だったらそこでこんなフィードバックや質問や聞き方をするというスキルを教えていきます。その人に今必要なスキルを教え、今必要ということは、すぐ使う場面があるから、またそこで疑問が生じ、次につながっていく。ありそうでない傾聴のトレーニングプログラムになってきました

 1対複数だと、「先生、あれからこうしてみました」ということを言いにくい環境ですが、1対1だと話しやすいですし、こちらのニュートラルなスタンスは、相手の自発的な姿勢を引き出せるものだなと感じています。私も様々なところで生徒になっているので、先生たちから、いいところを頂いています。

 先日、オリエンだった方からも、オリエンの内容を踏まえて、新たに自分で考えてみたいことが浮上してきたようで、長めのアウトプットを頂いたところです。

 一人目の生徒さんが、前回のレッスンで深いところから気づかれたようで、自然と涙が流れていました。「自分がしたい傾聴はこれだ」ということを心から思えた瞬間だったからだそうです。

 どんな傾聴をしたのかの報告を聞きながら、「私も昔そういう聴き方していたな」と思うことがあったり、「でも今はこう聴いているな」という違いも見えてきます。

 今回の発見は、北風と太陽でした。傾聴歴が浅いと、つい北風になってしまうのです。具体的なアクションまで導こうと、誘導感が出ています。しかし傾聴歴が長いと太陽のようになり、その聴き方をすると、相手は自分で変化を起こそうとするのです。

 北風から太陽のような傾聴になるためには、何が必要か? 

 それは、相手と信頼関係を作ることです。なんでも言いやすい間柄になったときに、向こうがこちらにも質問がしやすくなる。そうすると、こちらの視点を変える提案を相手も受け取りやすくなるのです。こちらが課題を出すよりも、相手のほうから「課題をください」というようになったとき、どんどん相手も変わっていくでしょう。まずは土台づくり。聴く体制ができてから、言葉のどの部分を聴いていくのか? さらに専門的なところへとレッスンは進んでいきました。