1D1U 14th Campのレポートの添削作業が終了しました。今回は10名の有志の方が筆を執られました。本当に十人十色。Senseキャンプに参加したことは同じでも、それぞれのセンスの探求だったのだなと感じられます。
添削作業は文法的に直さなくてはいけないところ、言葉を言い換えるもの、言葉が足りなくて読者がわかりづらいところの加筆。伝わりやすくするためのカット。「え、なんであのエピソード抜かすの?」と私が感じたことの追加リクエスト。最後に小見出しやタイトルをつけて、著者の方に最終確認をお願いしています。さらに変更をしたいところがあったら再び推敲し、完成となります。
きっと著者の方は、何日も前から構成を準備していたり、はたまた瞬発力で一気に書き上げる場合もあるでしょう。そこに私が数時間から2日以内に添削をいれていくというやり取りです。違和感を逃さずに、分かった気にならないように何度も読み返しています。そして違和感がなくなったところで、ファイナルアンサーとなります。
それで昨日の『美しい日本語の話し方』の本を読んで、この添削作業との共通点を感じました。
美しい日本語の書き方は、伝わりやすいように文章を商品化していくことなのではないかと思います。私がやっている添削作業というのは、少しいじるくらいだからです。でもその少しで文章が伝わりやすくなるのです。
句読点が少ない方、または多い方がいらっしゃいます。かつて文法の本を読んだことのある私は、「読む人が読みやすいように」を意識して、句読点の位置を直していきます。多すぎても少なすぎても、視覚的にだったり、心の中での音読のときに読みにくいのです。それを普通の句読点に付け替える作業が私の添削です。
『センスは知識からはじまる』の本で、以下のことが書いてありました。
普通こそ、「センスのいい/悪い」を測ることができる唯一の道具なのです。
私の添削も「普通であるかどうか?」のガイドラインに沿ってやっているのだなと、気づきました。私のセンスというよりも、文法の知識だったのです。
また言葉選びが淡泊になっているというか、言葉を選ぶ時間がなかったのかな? と思うような方も少なくありません。そういうときは、その方の使う言葉と離れすぎないように、キャッチーな言葉をつけ足します。そうするとぐっと文章がよくなります。同じ意味でも言葉選びのセンスで、読み手の温度が変わるのです。これは私のセンスかもしれません。
一方、言葉選びが匠な方の場合は、どの言葉がタイトルにふさわしいか? 私もじっくり考えることを楽しませていただいています。もしAの言葉をタイトルにしたら、読者はどう感じるか? 著者の人は喜んでくれるだろうか? などバランスを考慮して、最終的に決定しています。
今回の作品も読みごたえのあるものが出来上がってきています。来週の月曜の『読むサプリ』でリリース予定です!
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