クライアントさんは仕事の場において、傾聴を意識して相手の話を聴いているようですが、相手の話が本筋とはずれていき、そのまま自分も流されて、「そうなったか…」と感じることが多いと言っていました。そんなときは、「まあ、相手が話したいように話せたから良しとするか」と自分の中で納得するようにはしているそうです。
その話を聴いて感じたことをフィードバックしました。
「お互い様ですね。きっと相手もそうなったかぁってなっていると思います。傾聴力のある人はそんなにいないですからね」と。するとクライアントさんは、「相手は変えられないから、自分の聴き方を変えるってことですね」と。そういうことですね。
こんなとき、プロはどうしているでしょうか? まず、普段のセッションのときです。セッションの最初に「今日のテーマはなんですか?」と質問しています。テーマがない場合も、テーマなしであることを意識して聴いています。つまり舵取りはしているのです。ある程度話の流れに任せています。この先が違います。話が逸れていっても、戻すこともします。
つまり、傾聴とファシリテーションと2つしているのです。一人二役? とクライアントさんは驚いていました。クライアントさんは、「傾聴をして、その人の話したいことが話せたからよしとするか‥(腑に落ちていない)」で終わっていましたが、ファシリテーターもしているのなら、「あと5分しかないですけど、本題も・・・」のように切り返せます。すると相手は十分に話を聴いてもらったあとなので、「あ、そうですね」とすんなり本題に戻ることができます。そのようにテーマを戻せる人のほうが、賢い印象、頼れる印象も相手に与えられるのではないでしょうか? 一石二鳥ですね。
普段の場合も、能動的に聴いています。相手が愚痴モードだったら、愚痴を聞かされているというよりも、「相手はまずは吐き出している」と思いながら聴いています。思いっきり話してもらいましょう。それでこちらがそのことに関して、見えた真実をフィードバックすると、スッキリです。そのようなフィードバックができるようになったのは、傾聴の仕事をしてきてよかったこと。日常生活でも相手の対話相手としてお役に立てます。
要するに、話を聴いているとき能動的であるかどうか? ここがポイントです。受動的だプチとストレスが溜まりますが、能動的だと心の中もスムーズです。
傾聴だけでなく、すべてのことにおいて能動的であることは大事ということです。自分の聴き方が、人生の縮図にもなっているでしょう。傾聴力を身に着けたことで、人生が変わるのです。
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