部下に注意を促すことをその場で言ったらよかったのに、自分的にはそれは本当に良くないことなのかというと、そこまでではない気もして、1週間ばかり言いそびれたそうです。でも、ちょうど二人で話す場があるので、そのときに言おうと考えているようです。どのように言葉を選んで言ったらいいのか? と。
具体的にどんな内容かお聴きしました。これはどこの職場でもあるあるだなと。
コロナ禍でリモートワークとなり、会議はZoomで、どこの場所にいてもスマホでアクセスできます。部下の方は座る場所を確保する時間がなく、歩きながらになっていたそうです。
失礼と思う方もいれば、そういう時代だと思う方もいらっしゃるかもしれません。ビジネスの場として、クライアントさんは改善したほうがいいと考えているそうです。どう注意を促せばいいのでしょうか?
例えば、「歩きながらだと、失礼に当たる場合があるから、気を付けてくださいね」。これだと、問題と同じ次元からのフィードバックとなり、この先も似たような問題を繰り返す可能性があります。
私は自分の経験を思い出しました。独立して数年間は、ショッピングモールなどでの講演のお仕事もよく依頼されていました。ある日、100人くらい集まる会場で、デニムとカジュアルなジャケットで行ったのです。するとアンケート用紙に「講師としての服装がよくない」と書かれました。お一人だけですが、その時の私は傷つきました。
しかし、ここは大事な人生の分かれ目となります。
問題にフォーカスした場合、謝罪するか、しぶしぶ服装を変えて終わっただけ。しかし、対処だけだと、また同じ問題を繰り返します。
問題を解決するレベルより上の次元から問題を眺めたら、どうなるでしょうか?
「内容がいいのに、服装のことが気になって、内容が入っていかない場合がある。それだと今後もったいないから、服装は無難にしよう」と考えを改めました。自我を消したことで、新たなる解決策が見えてきました。
たとえで言うと、お天気お姉さんの服装に目を奪われて、肝心なお天気が入ってこないような状態ですよね。(笑)それでは本末転倒です。
このように、「問題が起きたら問題に対処するのではなく、上の次元から考える」を繰り返していくと、本当に問題が消えていくのです。
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