質問をするって難しい。

 映画『C’mon C’mon』の中で、ジョニー役のホワキン・フェニックスの子供たちに質問をしているシーンが、場所が変わるたびに入っていました。ホワキンも子供たちも台本なしのインタビューですから、そこだけドキュメンタリーだったのです。

 そして、インタビューを受けるのに苦手意識があったというホアキンが、こんなことを言ったそうです。「今回インタビューの力を知ったように思う。経験上、インタビューで大変なのは、それに答えなくちゃいけない自分の方だと思っていたんだ。インタビューする方は、楽しくて簡単なはずだってね。だけど実際にやってみたら、少なくとも僕にとっては質問をするって実はすごく難しいと分かった」と。★こちらの記事より


 俳優や映画監督は映画の宣伝も兼ねて、いろいろなインタビュー番組に出演されるものなのですが、今回、ホワキンが1つも見つかりませんでした。マイク・ミルズ監督と、甥役の13歳のウディ・ノーマン、そのお母さん役ばかりはあるのですが。

 なので、この記事を読んで、ホワキンがインタビューを受けることに苦手意識があったことをはじめて知りました。なのに、インタビューをする役だったのですね。それではじめて逆の立場を体験して、質問をするって難しいことに気づかれたという。

 私は、質問をする仕事をしていているので、ホワキンは質問が難しいことが分かったかぁと、一瞬だけドヤ顔になりましたが、(笑)確かにこれは、質問をする役割を経験してみないと、分からないことかもしれないと感じました。

 1D1U Campの中で、『ひとみの部屋』ライブセッションをお見せしていますが、視聴した方のコメントに、「答えに辿り着いてよかったですね」的なコメントがあるのですが、その答えを引き出した質問については、言及されたことがありません。やはり自分がその立場をやったことがないと、意識しない点かもしれませんね。

 質問は、自分が疑問に思っているから聞いてみたいことだけでなく、相手が気づきたいことを促すためにすることもあるし、相手と状況を共有するために質問をすることもあります。それに、いつも自分に投げかけている質問が、相手への質問として使われることもあります。難しいけれど、意識をして質問力は磨いた方がいいと思います。