「おはよう、と言いなさい」と教えてもできない、別の教え方はどうしたらいいのか?

 先週のFashion World Tokyo2015の写真を先方から頂きました。さすがにこの人数は、私史上一番多いです。しかし、1対1で話すときと、大勢に向けて話すときと、なんら変わらないものなのだなと、ご参加下さったクライアントさんが、私の話し方についてそうおっしゃっていて、そうだなと気づきました。
 私のブログ記事も、1人のクライアントさんの記録として書いているので、やはり1対1の意識です。学校の先生たちの話が入ってこなかったとき、きっと1対大勢に向けてスピーチをしていたのかもしれません。







 何度もブログの記事にも書いてきましたが、「経験談だけで語る」ということ。ノウハウにして話してしまうと、「頭では理解できる」という伝わり方になってしまうことにも気付き始めました。理解した気になってしまうのです。

 先日、子育てについてのセッションがありました。娘さんが、幼稚園で友達にうまく挨拶ができないようで、「おはようって言ってみてね」と教えても、なかなかできるようにならないし、やってくれないようです。どうしたら、できるようになるのか? 考えていくことになりました。

 「おはよう、と言いなさい」と教えるのとは、別の教え方とは?

 発想としては、「おはよう」と自然に言えるように仕向けるにはどうしたらいいか? と言うところから考えてみるとどうでしょうか。

 「・・・ちゃんに、どんなふうに『おはよう』って言ったら笑ってくれると思う?」
そう言えばきっと、「おはよう」がゴールになるのではなくて、「お友達を笑わせる」ことがゴールとなって、自然と「おはよう」ができてしまう気がします。

 STE2015や東京ビッグサイト講演で語ったエピソードの根底には、そういった可能性を広げる視点がいっぱいちりばめられていると思います。

 私は周りの人たちに感化されながら、教わってきましたが、教えてくれた人たちに共通していたことというのは、「それが自然とできる状態となるために、どこにフォーカスすればいいのか?」ということだったと思います。そう考えてみると、色々なことがメイクセンスになっていきました。

 私が小1のころ、母が私に質問をしました。「ひとみちゃん、学校で何して遊んでるの?」と。私は平気そうな顔で、「1人で遊んでいるの」と答えたとか。母はびっくりして、私の誕生日会を開いてくれたのです。越境入学していたので、友達はバスでわざわざ私の家に来てくれました。友達は中央区に住んでいたので、マンションやビルの人たちが多いです。一方下町に住んでいる私の家には庭もあったので、友達にとってはインパクトもあったのでしょう。小2の担任の先生に「女の子たちから人気がある」と母が言われたことがあったと言っていました。母の思惑どおりでしょうか?(笑)私はなにもしていないのに、先に進んでいました。

 そのほかにも、母が私に仕掛けてくれたエピソードがあります。母のアイデアを行動に移しただけで、「金賞」を獲得していたのです。金賞を目指してやっていなかったところがよかったのだと思います。

 この成功哲学、古そうで新しいかもしれません。(笑)