どうすれば、上司よりも速く仕事をこなせるか?

 性格的に子供のころからのんびりしているところがあり、新しい上司に「今よ、今やって!」とか「あなたがやりなさい」と言われることが、最近特に気になっているようです。
 そのようにせかされると、子供の頃のことが蘇り、心がざわざわするようなので、周りにそう言われても、自分の軸を持って淡々といられながら、仕事にも取り組めるようになりたいとのことでした。

 やろうとしていることをせかされると、人から決められちゃう感じがして、しんどいというのは、誰もが子供の頃に感じたことがありそうです。宿題をやろうとしているのに、「早くやりなさい!」と言われると、逆にパワーが奪われた感じになったり。
 大人になれば、それぞれのスピードもあるし、指示をする人も人を見ながら指示をしたり、せかすことが、逆に相手にプレッシャーになるとわかっているから、うまくお願いする上司もいそうですし。
 ところが、クライアントさんにとっては、子供のころから変わらず、「せかされる」→「焦る」というシュチュエーションを引き寄せているような感じがありました。クライアントさんの何に気付かせるために、新しい上司が異動してきたのでしょうか?

対話で振り返ります。私から。

「逆に、のんびりな自分にOKが出せないですか?」

「実際、決定が遅いですし、締め切りまでの見通しが悪いのかもしれないです」

「全体的に仕事が遅めなんですか?」

「あとからいろいろ言われるのが嫌ですし、優先順位をつけてからやろうと心掛けているんですけどね」

「それでも遅いと。優先順位を付ける以外に、どうすれば、仕事が速くなりますかね? 私は、上司よりも仕事が速くなってやろう! とか、上司を抜かす! とか、思って仕事していましたよ(笑)」

「え!そんな風に考えたことありませんでした」

「そうでしたか。速くすることについて考え始めたら、速くなりますよね」

「そうですね」

「例えば、誰でも1回目は時間がかかるものですけど、2回目がより簡単にできるようになるために、自分が1回目をどういう風に取り組んできたのか? って顕在意識化しておくんですよ。1回1回のアクションを潜在意識に刻み込むように振り返っておけば、いいですよね。仕事が速い人は、そんな意識を持って取り組んでいると思いますよ」

「私の場合、これで合っているのかな? とその都度迷って仕事をしているから遅いんですね。自分の感覚に自信が持てていないようです」

「自分の感覚を信じられるようになるといいですよね」

「そうですね。今の私は、言われたことだけをやっている人状態になっているのかもしれません。プラベートでは、見て見ぬふりも減ってきて、よりよく変化してきているのに、仕事では、『いやだな、面倒だな』ということで止まっていて、その先へ進められていなかったんですね…。おびえて終わっていたんですね・・・」

「そうでしたか。おびえていると、その先の受け取れる幸せも受け取れないですよ。これからは、自分の課題と受け止めていかれるといいですね。潜在意識も使って、感覚的に仕事が処理できるようになれば、速くなれますね」

「思ったより、自分に自信がなかったんだ…。コンプレックスだった仕事の速度について、取り組んでみる気になりました」


 クライアントさんは、上司や部下の言葉におびえて止まっていたので、「コミュニケーションをどうするか?」については、質問が出来ていましたが、自分を成長させるための質問は、思い浮かんでいない状況でした。
 「どうすれば、上司よりも速く仕事をこなせるか?」という質問は、やる気が出ます。(笑)


 生きていれば、目の前に表面的に見たら苦手なことが来ることだってあるのだと思います。そこを苦手だからとか、私はマイペースだから、と理由をつけて断固取り組まなければ、また同じようなことで苦労するのです。
 
 私が外食からアパレルへ転職したとき、自分がすでにできることで乗り切ろうとしていたときには、まったく結果が出ませんでした。ところが、苦手なところに取り組み始めたら、すごく大きな結果へと結びついたのです。
 でもそれは表面的に苦手と見えるところに取り組んだのではなく、苦手だからこそ見つけた、自分らしい角度を発見できたことが、自分にとって最良のアイデアだったので、大きな成果に結びついたのだと思います。

 自分にカスタマイズして考える力は、自分を救うのです。また、自分でわからなくても、見つけたいと思っていれば、メッセージは必ず受け取れるのです。最も自分らしいことは、ビジネス書にもどこにも書いていないもの。自分の中に見つかるのだと考えています。


 セッション後、メールを頂きました。

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 いつもセッションありがとうございます。FBシートを読み返しながら、現状を振り返り、ここ3年間ほどのモヤモヤとしていた気持ちの原因が、自分の自信のなさからきていたことに気づき、かなり呆然としました。実は自分に自信がないことや、時々現れる拗ねる自分も、まだ根強く心の中にいたんだなんて、ショックでしたし。そりゃあ、そういうことに気付かせる人たちが、目の前に現れますよね。私の潜在意識が目覚めたいとウズウズしているわけです。

 その対処法が、賢くなればいいし、行動を刻みながら生きていけばいい、開花すればいいという言葉に救われました。仕事に対する向き合い方がわからなくて、ずっと悩んでいたことすら、このセッションで気づいた気がします。悩んでいたことにも気づいていなかったという感じでしょうか。これからは、自分の脳と潜在意識を信じて過ごしていきます。

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 クライアントさんは、「どうすれば、自分の軸を持って淡々といられながら、仕事にも取り組めるのか?」と最初におっしゃっていました。しかし、「軸を持つにはどうしたらいいか?」と考えていくよりも、シンプルに自分の成長へフォーカスするだけなのだと思います。


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