「自分大好きだったのか…」とクライアントさんが自分で気づいて、びっくりしすぎたセッション。

 転職活動中で、これから面接を4,5社受けるようなのですが、自分の仕事内容については、しっかり語れるけれど、自分の売り込みのところが自信がないとおっしゃっていました。
 今回はそこを重点的にセッションで言語化していくことにしました。私の3/5の記事を読んでいて、「考え方を変える」ことをしないと、見えてこないこともありそうだと思ったようです。


 まず、「売り込み」という言葉の定義を揃えました。

「あなたの自慢は何ですか? ということですよ」と私がクライアントさんに伝えると、クライアントさんは、「賞を獲得した」とか「結果を出した」とか、そちらのことばかり考えていたようで、自分の自慢のこととは、一寸も思っていなかったようです。ここから、思考の違いが見え始めました。

「自分の自慢は何ですか?」

「調べ物が得意とか…」

「そこですか? ん…そうですね…継続力じゃないですか? 趣味、試験勉強、仕事、このコーチングもそうですが、何年も続けていますよね。継続力がなくて悩んでいるひとたくさんいるんですから」

「え、そうなんですか? 普通だと思っていました…」

「○○さんの場合、もっと人と比べた方がいいですね。(笑)自分の価値が見えてきますよ」

「えええ? 人と比べる? 人のこと全然見てないわ・・」

「そのようですね。仕事も忙しいのに、よく毎日4時間以上勉強もやって、趣味も5分でもいいから練習して、そんなによくできますよね。絶対に怠けないじゃないですか。ワークライフバランスが取れていますね。休暇になると海外旅行も行って息抜きできていますし。NYでもいい出逢いがあったじゃないですか!」

「え!!! それは、堀口さんの表現の仕方がいいから、いい感じに聞こえるのかもしれませんが、でも全部事実です…あれ? なんかおかしいぞ? 気持ちが悪い…」

「お金の使い方としては、体験にお金を使ったり、自分磨きの自己投資が多いですよね。個人セミナー1日10万円も興味があったから、軽く行っていましたよね。そんな決断できる人、なかなか少ないですよ。モノより体験に価値を見出しているということですね」

「わ、そうだ。それも事実。どんだけ、自分のこと大好きなんだか…(爆)」

「自分大好きって、初めて言いましたね。(笑) 毎日が自分の好きなことしかしてないじゃないですか! 毎日怠けず、暮らしていますね。幸せな人生だ」

「あれ? そうですね…。今までの見方と180度変わってしまった…」

「どうも、おかしなことになってしまいましたね。今日は。(笑)あれ、かに座でしたよね。自分の殻に閉じこもりすぎ?」

「そうですね…。外見と中身がずいぶん違うようで…ずいぶんボタンの掛け違いをしていました」

「会社の人にあまり自分のこと話さないから、見当違いなこと言われるんですよ。でも、こんなことを話してもって、どっかで思っちゃっているんじゃないですか?」

「正直、そんなところもあります。中には修造と堀口さんみたいな人がいるようですね(笑)」

「ところで、殻って脱いだりするんですか? カニは?」

「どれどれ…。あ、脱皮しないと成長できないって書いてあります」

「そのままだ。 あはははは」

「どうも、僕は独りよがりのようでしたね…今後は、周りも観ないと。あはは」

「そうですね。それが次の課題ですね! 自分大好きな人がどう変化するか、これからがもっと楽しみですね! これで、自己PR書けますね。これだけ継続力と集中力があって、柔軟性もある人を採用しないなんて、おかしいぞ、って思うくらいの文章にまとめてみてくださいね。全部受かるくらいの勢いで行きましょう」

「はい! やります。それにしても、自分大好きだったなんて、生まれて初めて言いました(笑)今夜は眠れそうにありません」

 殻は冷たいですが、(周りに見えている自分)中身は熱いようです。途中から、「気持ちが悪い…」と何度もおっしゃっていましたが、カニの脱皮中だったのかもしれませんね。(笑)


 クライアントさんが、「思考を変える必要がある」ということに気付かれていたので、私から見えるクライアントさんをフィードバックしていくことに専念できました。前回のセッションで、「受け取っているものに目を向ける」が課題だったので、クライアントさんの受け取る下地もできていました。普段は周りのひとにあまり自分のプライベートのことは話さないようでしたが、セッションでは仕事の話よりも、実はたくさん私は聴いていました。話せる人には、話していたということです。だから、私も4年分のフィードバックが出来たのだと思います。

 今までクライアントさんが、光を当てていなかった部分=私だったら、本来光を当てている部分です。それは、自信を持つために必要な視点です。自信は結果でなく、プロセスの中に見出せるのです。スカイプだから直接見えませんが、内面にしっかり光が届いたセッションだったと思います。

 クライアントさんは、周りのことを見る余裕もなく、自分に没頭する日々で、自分のやっていることは当たり前すぎて、自分の価値がよくわからない状態でした。ご自身いわく「洞窟の中にいるカニ」になっていたようです。(笑)

 新月にふさわしく、「生まれ変わる」ようなセッションとなりました。このセッションをさせていただき、私も脱皮した気分です。既にスキンの魚座ですが。ちなみに、スイミーみたいに一緒に泳ぐこともよくあります。(笑)