15年前に考えた未来にする? ここから創る未来にする?

 長年、月1でお付き合いのあるクライアントさんのセッションでした。それまでは職場でのスキルアップや、メンタル面のことでのテーマを多く取り扱っていました。なので、今年はじめあたりに、一通り済んだという気分でした。

 しかし、5月にちょっと体調を崩したり、腰痛になったりして、ここのところ停滞感を抱くようになったようです。自分のつまらなさに、自分でもがっかりするようです。こんなセリフは、これまでにはありませんでした。ご自身でも「拗ねている」とおっしゃっていました。

 ちょうど旦那さんは、長年勤めていたところから、転職を余儀なくされて、2か月間の休暇のあと、昨日から新しい職場に行かれているそうです。そんな旦那さんを見て、「休めるのいいな~」と思ったそうです。

 一方、クライアントさんの職場は、安定志向の方が多く、当然ずっと務めるつもりの考えです。15年間ずっと同じ職場で、長期の休みもそういえばない…ということに、こうして話しながら、気づかれました。

 「変わらないことが普通の世界」。しかし、クライアントさんは、私のセミナーに遠方からいらしてくださったりもするので、そこでの世界は、「変化することが普通の世界」です。

 世の中の動きとしても、転職が当たり前の風潮になってきています。世の中が目まぐるしく変わっているのに、変わらない世界にいるクライアントさんは、その違いから違和感が生じてきているのではないかと、私はフィードバックしました。

 時流と合わない。頭と心と身体が違うことになっている…。そこに違和感、疲弊感を感じているということに、だんだんと気づかれていきました。


 私がこれまで一度もそのクライアントさんに口にすることがなかった「転職を考えてみたらどうですか?」を言ってみました。「当然今のところにずっといる。休むとしたら産休で」とおっしゃっていたので、これまで触れてきたことがなかったのです。

 そう問いかけると、「転職、新しい世界を知ってみることを、始めてもいいかもしれない。ここにいるしかない、という風になっていました…」と、そこに気づかないようにしていた自分に驚いているようでした。


 気づかないようにしていた扉を開いてみたら「何をしたいのか?」という話が、クライアントさんから出てきました。

「専門学校で、すぐに今の職場に来たので、学生生活を送ったことがないんですよね。大卒の資格を取って、育てることをずっとしたいと、そういえば思っていたことを、今思い出しました。未来に向けて、秋の入学にチャレンジできたらいいですね。あこがれていたけど、ふたをしてましたね」とおっしゃいました。

 私はすかさず、「また、休まない方向になるのでは? もっと忙しくするんですか?」とフィードバックしました。クライアントさんは、自然とそういう発言をしていたことに驚いていました。

 私は続けました。
「それは、過去に抱いていた憧れですよね。今の自分の経験の立ち位置から未来を見るのとは違うのではないですか? 過去のコンプレックスや憧れの方向に今から進もうとするのは、それは過去に生きるということ。いまだから描ける未来はなんでしょう?」

「今はまだ描けていないんだと思います。だからわからない…」

「今の願いは、『休みたい!』ですよね。それから叶えていけばいいじゃないですか?『どうすれば休めるか?』って」

「そうですね。私休みたいんです(笑)」

あまりにも心の声を当てすぎて、「怖い!」と言われてしまいました。(笑)


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★セッション後、さらに心の声の解説となるご感想をいただきました。


堀口ひとみ様

今朝のセッションもありがとうございました。
今回のセッションでついに潜在意識の心の叫びが出てきましたね。

私、休みたかったんですね。ずっと。学生時代から。
20年以上も(苦笑)

学生時代は、同世代の大学生に。
就職してからは、産休に入る同僚たちに。
転職していく友人たちや家族に。
定年を迎えた父に。

すべて感情の動機は、私も休みたいなあ・・・と、
周りの人たちをうらやましく思っていたなんて。

そうか、一度リセットしてみたいんだと。
継続していることが順調であると思い込んでいました。

でも心も頭も体も正直です。
心がぽっかり空くような。
頭がすっきりしないような。

休みたいからって、動けなくするように潜在意識が働いて
しまったのでしょう。腰痛はもういりません(苦笑)

私のこの恵まれている環境で転職なんてしたら、悪だと思っていました。
それが自分自身を苦しめていたなんて、信じられませんでした。
転職してみたらどうなるだろうなんて、考えてはいけないと思っていたのです。


人のために生きるってこういうことじゃないよなと。
まだまだ私の中に「いい子」「いい人」でいるしばりがあるようです。

それに気づいたので、もうやめます。
いい意味で「わがまま」になります。

自分を楽にしてから、周りの人を幸せにします。

心の声を聞くセッション。
私にとっての堀口さんとのセッションは
こういうことに気づくために本当に大切な時間だと、
改めて思いました。

これからもよろしくお願いいたします。

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜

 15年の経験を持った自分のことをおざなりにして、過去の自分が描いていたもう一つのシナリオに今から挑戦するのが、自分の本当の夢だった…というような言い換えが、自然に出てきていました。本当にそうなのでしょうか? 
 今いる場所だから描ける未来も考えて検討することが大事だと思います。クライアントさんにとって、下半期第一弾のセッションは、大きなターニングポイントとなられたようです。

 個人的には、7月20日Eventの「Future」未来を創るでも、今日のセッションは深めたいです。「Future」を下半期のプラン作りにご活用いただければと思います。

 だんだん席が埋まってきていますので、お決まりの方はお早めにどうぞ。