過去の棚卸よりも、未来へ背伸びして考えてみる。

 やる前から感想を述べたりすることなんて、できないんだと思います。
 あるクライアントさんが、転職してみて自分の本当の望みが見えてきたそうです。転職する前は、いろいろと考えすぎていらしたようで、かなり慎重に選んでいらっしゃいましたが、転職してみたら気づいてしまった。もしかして、本当は…と。以前は人と比べすぎたり、自分を過小評価され気味だったようです。

 リピーターのクライアントさんなので、私もいろいろと心境や状況が変化してきているのを知っています。きっと、今は不安が小さくなっていたのではないかと感じました。それは、周りの人、会社の評価のフィードバックから「自分を過小評価していることが、不安につながっていた」ということに、自分で気づいてきたこともありました。

 あるとき、無意識のほうが先に、心境が変化するときがあるのだと思います。私もここ数年、文章を書くことに慎重すぎる日々を過ごしていました。しかし今年に入り、それが急に抜けた感じがしました。どうすればいいか、分かったこともあったし、無意識の領域で心境が変化していったのです。

 だから、クライアントさんが変化していることを言葉にしてもらい、OKと背中を押すセッションができたらいいなと思い、傾聴していました。過去の自分と今の自分がせめぎあっているような、言葉を出るに任せていた感じでしたので、私は口を挟まず、しばらく小さな相槌をして聴いていました。言葉が少なくなってきたころ、ようやくフィードバックするタイミングになりました。



「元気になったんでしょうね。転職活動の時の心境と違うのではないかと、感じましたよ」

「元気になったんですね。そうかもしれません!」

「これからやりたいことについては、過去の棚卸よりも、未来へ背伸びして考えるようにするんです。ちょっとできなさそうなことでも、努力するタイプですし」

 クライアントさんの声も大きくなってきたようでした。そうやって、「もう、あなた大丈夫ですよ」と、誰かに言われないと「そうかな…」と人はなってしまうときがあると思います。そういう変わり目で、信頼できる人からの言葉は励みになるのだと思います。

「いつも新しいことをしていった方が、過去の自分とも比べることがない。常に新しいことをすれば、落ち込むことがないんですよ」と、今のクライアントさんに合う言葉を選んで伝えました。

 すると、おっしゃいました。「そうですね! 今、どう感じるか? で決めればいんですね」と。どの時間軸で未来を決めればいいのか? クライアントさんが、ご自身でそう発言されたということは、もうわかったのだと感じました。

 私が過去の棚卸をしたのは、大学3年生の就職活動のときくらいで、自分の過去から未来を決めたことが、ほとんどない気がします。未来はこれからつくるもの。だったら、今ちょっと背伸びするくらいが、ちょうどいいのではないかと、私は考えています。


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