「星の王子さま」の見えない世界 水本弘文 著

 「星の王子さま」の見えない世界 水本弘文 著 を読んでいます。

 先月、NHKで星の王子さまを紐解く番組がありました。そこに出演されていた水本先生の星の王子さまの解説本です。TVで拝見していたとおり、優しくてわかりやすい語り口です。言葉がすーっと心に入っていきます。

 先月、アマゾンで注文し、納品されるのに1ヵ月くらいかかりました。
そして今日、本を開いたばかりですが、もうブログにて紹介したくなりました。
 なぜなら、「僕が6歳のときのことだった」の前に書いてある、「レオン・ウェルト」への献辞の解説から書いてあったのです。早速、見えない世界が見え始めた瞬間でした。

 私は、聴く仕事を始めてから、見えない世界のことが見えないと務まらないことに気付きました。
 今思えば、コーチを始めた頃は、クライアントさんの発する言葉だけで、セッションをしていたのです。「そう言っているのだから、そうなのでしょう」と思っていました。

 やがて、自分にとって、気持ちに共感しづらいクライアントさんたちにたくさん当たりました。
 コーチに気持ちを聴いてもらえていない・・・と、それこそ言葉にして言わないけれど、そう感じられた方は、きっといらっしゃったのかもしれません。自分としては一生懸命にセッションをしていました。どこを一生懸命にしていたのかというと、励ましたり、提案したりすることのほうが、多かったのだと思います。

 でも、それだけでは不足していました。もっと言葉になっていないところも聴けないと、これ以上、自分の成長はないなと感じました。
 結局、自分に向き合うことで、段々と見えてきました。自分が自分で言葉にしていないことが沢山あることにも気づいたのです。また、本などで心についての知識を深め、セッションで実践をすることで、わかってきたのです。使っている言葉、発している言葉の裏側をようやく聴けるようになっていきました。

 それから、『星の王子さま』を15年ぶりに読んだら、あれほど意味がわからなかったのに、理解できるようになっていて、驚きました。

 心の目を養うことで、何が見えるようになったのか? それは「真実」です。

 例えば、クライアントさんから、悩みのメールが来たときに私がすることは、そこの文章から「真実」を発見することです。その真実を見る目を養うには、『星の王子さま』の本がとても役に立ちます。真実は、心の目で見ないと見えないからです。

 セッションのとき、過去のことをよく振り返ります。何をしているのかと言うと、過去のことをもう一度、心のスクリーンに映し出してみて、新たに発見できる真実はないかと探しているのです。まるで、星の王子さまが、バラとの関係について見直すシーンのように。

 あのときは、ああいう風に見えて、こんな解釈をしたまま封印していたけれど、実はこんな見え方もできるのか…と。新事実を発見することで、癒されたり、許せたり、これからも役に立つ新しい視点を手に入れられるようになるのです。そして、重い荷物を降ろせた感じを体感し、楽な気持ちになります。気持ちが楽になれば、もっと人にも自分にも優しくなれるのです。

 見えない世界を見られるようになる、心の目が開眼する本、『星の王子さま』の解説本。
 サン=テグジュペリの言葉を汲み取り、伝えようとしていたことを紐解くことも、著者の心の視力が本当に素晴らしいものであると感じました。






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