走ってばかりじゃ見えないもの。

 「プライベート、仕事で行き詰まりを感じている」ことについての単発セッションがありました。
ここ最近の5年間は特に忙しく、どうにかピークを乗り越えてきたところのようでした。乗り越えてしまうと、これから何を目的に過ごしていけばいいのか? 迷いが生じ、燃え尽き気味のようでした。

 ピークの時期に比べると、今は、20%くらいの働きなのに、お給料を頂いていることも、申し訳ないような感じがして、喜べない自分のようです。私のブログを3か月前に初めて読み、それから読んでいく中で、「自分の価値を認められない」というのが、自分もそうなのかもしれないと感じたようです。

 「ピークの時期を乗り超えて、20%くらいしか頑張れていないのに、給料をもらっていることが悪い気がする」とおっしゃるので、もしかしたら、自分の中で、もっとこれが出来ないと、ダメなんだと思うことがあるのかな? と思って、「自分の価値を認められるようになるために、あと自分に必要なことって何だと思いますか?」と質問してみました。

 すると、「ずっと同じ会社で同じ仕事をしてきて、ここでは通用するかもしれないけれど、資格を持っているわけでもないし…」とおっしゃいました。
 次に、「20年も勤務されていることに十分価値がある気もしますけれど、本当に資格を取ることで、自分の価値を認めることができるのでしょうか?」と質問してみると、「話しているうちに、世の中的にというのは関係ない気がするし、資格じゃないなと思いますね・・・」と、話しながらその感触を確かめ、気づかれたようでした。

 では、どこに迷いがあるのでしょうか? 
自分の価値を他人の評価に依存するところがあるわりに、評価されたとしても受け取れていないようです。

 他人からの評価は関係なく、自分の価値を見るには、どうしたらいいのでしょうか?
 私が思うのは、自分のしたことで人が喜んでくれた顔を自分で見て、ああよかったなと思うことではないかということです。
 つまり、人をちゃんと見ることです。ちゃんとみることで、喜びを味わえるから、受け取れるのだと思います。自分のやることだけに精いっぱいになっていると、周りがあまりみえなくなる傾向になりやすいのです。

 続けて、クライアントさんの口から自然と心の叫びが出てきました。
 「他の部署にも、口出しをしたいんですが、口出しさせてくれないのです。私の意見も聞いてよと思うんですよね。男社会なところがあって…。私は会社を守ってきたんだっていうのがあるんですよ」と。
「熱いですね~」と私が返すと、クライアントさん、爆笑していました。
 
 続けて、「突破口が見いだせない時は、逆の事をしてみるといいっていうのがありますよ。口出しするのではなく、待ってみることでしょうかね」と、ここで話を変化させてみました。

 クライアントさんンは、今までは、走りに走ってきたそうで、せっかちなところがあるようでした。今は、時間に余裕を持てるようになった分、家事をしたり、映画を観たり、本、マンガを読んだり、なるべく家でボーっとしていることが多く、これでいいのか? と、焦りもあるそうです。

 しかし、きっとこれは、求めてきたことではないかとクライアントさんに問うてみると、「そうでした。走ってきたときは、ゆっくりしたいと思っていましたね。怠けていると思うよりも、認めてみればいいんですね」とお答えになりました。

 走っていると、自分が求めていたことも忘れて、その状況になっていることにも気づきにくいのです。

 私もせっかちで、待てなかったので、よく共感できます。
休暇で、南の島へひとり旅に行ったとき、自分の夢が叶っている状態であることに、カフェで3時間何もしないで座っているとき、たまたま入ってきた親子の会話で気づいたのです。「僕の夢は・・・」と息子が父親に語っているシーンに遭遇したときでした。
「私の夢は、何だろう? あ、行きたいときに、すぐに旅行に行ける人になることだったから、今、叶っているじゃない!」と。

 それから、待てるようになったら、待つことでの喜びや幸せをたくさん見つけることができました。

 姪っ子が2歳のとき、なかなか子供の手は器用ではないので、自分で靴をはくのに時間がかかっていました。私が手伝おうとすると、「いいのぉー」と言いました。
 そのとき、自分がまだせっかちなことに気付きました。そうだ、待つんだと。

 ここで、待ってあげることができたら、姪っ子は自分で履けた喜びを味わえるシーンになるのですから。

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