お客様の要望には答えたいけれど、便利屋にはなりたくない…。(店づくり、接客の悩み)

 先日、接客・集客の悩みでメールを頂きました。同じような思いをされる方もきっといらっしゃるのではないかと、記事としてまとめてみました。




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堀口さま

いつもメルマガやブログでお世話になっています。
DVD購入や7年前にセミナーにも参加させていただいたことがあります。

アパレルのお店を一人でオープンしてもう7年くらい経ちます。
最近、通販サイトを閉店し、実店舗で商品を販売する、
ということに改めてフォーカスし始めたのですが
どうしてもへこむことが多くて・・メンタルの悩みが復活したみたいです。
じゃぁ、どうすればいいの??みたいな感覚に陥っています。

集客や、お店の認知については、地道にコツコツやっています。
もういちど、接客DVDやお店作りDVDを見たほうがいいでしょうか・・

堀口さまは、ファンを作るということを確かおっしゃっていたような気がするのですが、
そのファンが困りものだったりします。
全て答えていたら便利屋ショップになってしまいそうで不安です。
言うことを聞いてあげないと、嫌われそうで怖いです。



ないものを欲しがるのは、人の心理だからしかた仕方ないと思います。
でも、なくなってから欲しいが少なくないんです。
なんとかしたいですが・・・どうしたらいいですか?

ひたすら我慢して、お客様を信じるしかないんのでしょうか?
それに、無いものねだりで、いちいち行動をストップしたくありません。


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私からお返事です。

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○○さま

こんばんは。
以前は、セミナー、DVDもご購入いただきありがとうございました。

先日、ご質問メールを頂きました。
「ファン=困る人」という図式になり、
「ファンを作ること=困ること」に感じられている ということですね。


「ファンを作ろうとしなくてもいい」と考えるとどう感じるでしょうか?
「1客、1客の接客をきちんとする」そこだけにフォーカスするのです。

その結果、ファンができているかもしれないし、出来ないかもしれない。
買うか買わないかは、お客様が決めるところで、お客様も買う時もあれば、
買わない時もあるし、その辺は自由にさせて欲しくて、でも一応お店には
寄ってみたい・・・そんな風に思っている人も少なくないと思います。

そのような心理状態でお店に寄られるのですから、
「ファンができない、この人はないものを欲しがるから困る」
と思った気持ちで、接客をしていると、お客様にも声のトーンとかで、
なんとなく伝わってしまうものがあるかもしれません。

「1客、1客の接客をきちんとする」そこだけにフォーカスする。
私の考えですが、現在の私のビジネスもフォーカスしているのはそこだけです。

「また、来てくれるようにとか、来てもらうために何かをする・・・・」と
考えると苦しくなるので、そこはあまり考えないと楽になります。
参考になるかわかりませんが、その様に感じています。

このたびは思い出していただき、メールをくださりありがとうございました。

堀口ひとみ


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堀口さま

こんにちは!返信ありがとうございました!
お忙しいなか、貴重なお時間を費やしてくれてありがとうございました。

送信したメールを後からみて、最後はグダグダで終わってしまっていて反省していました。
最後の「いちいち行動をストップしたくない・・」で終わってたので、
もう答え出たかも・・と自分で解決していたのですが、
結局、「ファン=困る人」という思いから抜け出していませんでした。

堀口さまの視点で、しっくりとしました。
買うか買わないかは、自由というのは、すっかり抜け落ちてしまってました。

買う人ばかりにフォーカスしていたのかもしれません。
買う人をもっと可愛くしたい、こんな風にしたらもっと素敵になれるみたいな。
そして、買わない人とはさよならして、買う人と出会いたい
みたいな思いがここ数年強かったかも・・。

「一客一客きちんと接客する」は、
すべてにおいて可能性がある感じします。

さて、どんなことをしようか・・もう心はそこに飛んでいってしまっています。
いろいろ出来てなかったことも思い当たります。

自分がどんなことをしてもらって嬉しかったか、
どんなことをされて、残念に思ったか・・そんなのも参考になりますね!
「一客一客きちんと接客する」の考え方はすごく楽で、わりやすいです。
ありがとうございました!


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 おまけ:少し、私のお返事のタネあかしを書きます。(相手の視点を変えることが難しいと感じているクライアントさんがいらしたので!)

 お返事を出すときに、「どうしたらいいでしょうか?」の言葉は、どのことを指しているのか? まずはそこを明確にしました。

 このメールからは、2つのどうしたら?を想像するのではないでしょうか?

A.「どうしたら、ファンができますか?」
B.「どうしたら、困らなくなりますか?」

です。

 まずは、捉え方るところを決めること。言葉の表面で理解しないで、相手になりきって、悩んでいるポイントを汲みとろうとすることです。
 コーチを始めたばかりの私でしたら、すぐに「あ、ファンづくりで悩んでいるんだ!」と思い、Aで即返し、していたと思います。(笑)

 そして、視点を変えることで、ご自身の答えを探そうとしているご様子が、お返事の最後に見られます。コーチングでアドバイスしない、ということは、そう言うことなのです。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

どうすれば、楽になれますか?