自分の価値を自分でどう見るのか?

 8周年トークイベントで「Having my own business」について話したこともあり、最近はビジネスの相談も増え始めました。独立してから8年、仕事以外にも、趣味を充実させることで「自分がお客様」になることが増え、それらがビジネスモデルを考えるインスピレーションへと自然とつながっているのを感じます。


 さて、今回のテーマは「時間が持てないことについて」からスタートしました。しかし、タイムマネジメントの話にならず、「自分の価値を認めること」について考える方向へと、辿りついたのです。

 海外に住んでいらっしゃる方で、これまでも色々な国を経験され、学歴も超一流の方です。現在は、子育てもしながら、働いていらっしゃいます。しかし、日本のお母さんに比べれば、メイドさんもいるし、きっとそれほど大変ではないとおっしゃっていました。勉強好きとあり、日本でやっているあるオンラインクラスも最近受講され始めたそうです。時差がありながらの受講で、早起きをしているとか。

 「やりたいことができていないし、あまりやっていないような気もします。考えたりする時間が欲しいし、本も精読したいのに出来ないし…。ご飯も自分で作りたいけれど…」と現状を話しながら、「色々やりすぎている?」とご自身で気づかれていました。

 最近、家族旅行である島へ行かれたそうで、占いを見てもらったそうです。そのときに、「次のステージへの第一歩が難しい」と言われたことが気になったそうです。将来、独立をしたいとは思っているそうですが、何をしたらいいか?がまだ明確ではないとご本人は思われているようでした。

 私は、これまでのセッションも踏まえ、「もう、既に何歩も踏み出してきたのでは?」とフィードバックしました。そのときクライアントさんは「そう思えていない自分がいます」とおっしゃいました。

 そこから、「自分の価値に自分で気づくこと」の話になっていきました。

 クライアントさんは、どんどん高みを目指して努力し、到達したいところに到達しても、自分の価値を認められなかった…という状態だったのです。結果主義では、自分のありのままの価値に気づけないものです。
 謙虚というのとはまた違い、自分の価値を低くしているものは一体なんなのでしょうか?「自分との折り合いをつける」必要があるのかもしれません。

 これからさき、また自分を認めるためにどこかに行っても満足できないでしょう。「そこに行けば、満足できる」というよりも、今、満足できる思考を持つことが必要なのだと思います。
 
 しかしながら、このセッション中にクライアントさんが、「○○へ行っても、満足できないなんて!」というセリフを口に出しただけで、ずいぶんとスッキリとされたようでした。私もそれを聞いて一緒に笑いました。

 
 
 実は私も同じような心境になったことがありました。独立をして、自分が思い描いていたよりも経済的には成功をしました。しかし、お客様から感謝の言葉を頂いても、なぜか喜べない自分がいたのです。「成功をしているのに嬉しくない」という状況でした。独立して6年目の頃でした。

 私の知人に相談したら、「自分の価値を認めること」と助言を貰いました。詳しく訊いてみると、「自分のところに自然に集まっているものを見てみること」ということでした。

 「なんで、堀口さんのクライアントさんが、『ひとみずむ』を書いてくれると思いますか?」と質問をされました。「私が提案しているからです」と言うと、「10回も原稿を書き直してくれている人もいるんですよ。そこに堀口さんの価値があるのではないですか?」とフィードバックされました。

 クライアントさんにその話をすると、「書いてみたいという欲求があったからではないですか」とおっしゃいました。そういう方もいらっしゃる一方で、「私の経験がお役に立てるのでしょうか?お役に立てるのならば参加させてください」という方が多いのは事実です。となると私は、「場を提供した」ということで、私の価値があるということです。価値というのは、そういう目には見えないものであることに気づきました。

 自分の価値を、「成功、どこに到達するか、何を手に入れたか?」というような、自分から向かっていくものに見出すのではなく、自分に集まってきているものを観るという視点で物事を見始めたら、私の世界はもっと心温まるものになっていきました。

 例えば、姪に会いに行ったとき、子犬のようにはしゃぎながら「ひとみちゃーん!」とふたりとも笑顔で駆け寄ってきます。その様子を見てお嫁さんが、「お姉さん、居るだけで笑いがとれるんですね」と笑って言ってきました。
 
 そのとき、私の価値に気づいたのです。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

あなたにはどんなものが集まってきますか?