メンタルケア・スペシャリスト養成講座@東京 3日目 参加。

メンタルケア・スペシャリスト養成講座@東京 3日目でした。
ここ最近の荒れ気味のお天気にすっかり終わりを告げ、
新緑のすがすがしいキャンパスでした。




これまでの講座では、対話とは? 人間とは? 生きるとは? 死ぬとは?
などについて考えてきました。

今日は、さらに深まり仏教からみる死生論や看護と介護についてでした。
本日の名誉教授の先生方は、講義の仕方も三者三様でした。
最後のパワーポイントを使った先生は、やはり視覚的なものがあると、
わかりやすかったり、映像として頭に残るものだと感じました。
色々と学ばせて頂きました。


(本日も私の備忘録がてらメモ書きさせていただきます。)

■死生論Ⅱ

・5つの自我
生理的自我…鎮痛、知識、喪失体験に照らすことで解消。
社会的自我…ゼロからの発想。家族がそれぞれの役割に気づくことで解消。
      (やっていない人が愛の穴埋めをしたくなる発言をしがち)
生命的自我…あの世に知っている人がいる、連続感を感じることで解消。
哲学的自我…考えること、自己の存在の不条理に気づくことで解消。
      (心と体が一致していない)
宗教的自我…神仏自然の摂理に任せる、生きていることは無条件と思うことで解消。


・なにもできないから死にたい。(現在に囚われている。過去・未来もみる)

・死とは自我超越…人間はいつ死ぬかわからないから身近な人との関係を大切に生きた い。(直接的体験:死を身近に体験した人たちの考え)

・死別悲嘆…立ち直るための知性の回復が必要。自分の悲しみの原因を自己診断。


死への恐怖、死をどう受け入れていくかについて考える時間となりました。
具体的解決としては、知性の回復や自我を超越することで、受け入れられる
という見解でした。


■ランチタイム
今日は、天気がいいので外でお弁当を食べました。








■生命倫理

・生きるとは、呼吸、栄養作用、生殖。
・死ぬとは、肉体は亡くなる、消える。魂は逝く、去る。
・ターミナルケア…死に至るまで意義ある生活ができるように。


■看護と介護

【看護】
・他者の苦しみと痛みを感じ取る「感性」。
・どうすれば苦痛を軽減することができるか工夫を凝らす「知性」。

・答えはいつも目の前にある。
 現実(事実)の世界、認識(意識)の世界、どうバランスを取るか?

・病気とはその性質は回復過程である。体の声を頭が聞けるかどうか。

・健康とはよい状態を指すのではなく、我々が持てる力を十分に活用
 できている状態を指す。

・ヨーグルトは免疫力を高める。

【介護】
・回復の兆し…日常的なことが大切。小さなことによく出ている。
・その人らしさを促す働きかけの繰り返し。
・頭の中の視力を高める。
・その人そのものを見つめること。
・観察は私たちに事実をつける。思考は事実の意味を知らせる。
 思考は観察力とともに訓練を必要とする。

・看護については、神秘的など全く存在しない。
 よい看護というのは、あらゆる病気に共通するこまごまとしたこと、及び、
 一人一人の病人に固有のこまごまとしたことを観察すること。
 ただ二つだけで成り立っているのである。


病気を「回復過程」と考えるという考え方は、私にとっては新しい視点でした。
そのことについて、私は、6年ぶりに風邪をひいたタイミングで、
この講座を受けたので、思い当たることがありました。
会社員の時は、何とか栄養ドリンクを飲んで、病気の日を乗り切ることも
必要だと感じていたのですが、今思うと結構流れに逆らっていた気がします。
独立してからはじめて風邪をひいてみて、受け入れる時間もあったので、
「風邪を受け入れてみよう」と考えたことは、もしかしたら「回復過程」を
ただ過ごしてきたような気がしました。

また、介護のお話は、学生の介護実習のお話を聞かせていただいたのですが、
さりげない学生の観察力とその対応のセンスで、患者さんの回復のきっかけを
起こしたという話に感動しました。

ただ、ありのままに観察し、その事実の意味を思考することは、
コーチングでの傾聴とも同じスタンスに感じました。

また、姪っ子(3歳)と遊ぶときもそうです。
大人の考えに及ばない行動をいつもするので、そこを想像力を働かせながら、
どうアクションしたら、彼女の世界に一緒に入り込めるか? を常に考えている
ことは、介護をするときとも同じ視点なのだと感じました。
生きるということは、そういうことかもしれないです。


これで3日間の講座が終了しました。

「目には見えないことが大切」というメッセージは、
どの講座を聞いていても、根底に流れているような気がしています。

4日目の講座は、また2週間後ということで、
次回は、青少年の心理などのお話も聞けるようです。


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