マクドナルドで学んだ「トレーニング4ステップ」。

 昨日の続きです。『ひとみの部屋』の残りの10分間では、新人トレーニングについてです。

 会社で新人が入ることになり、教育係を命じられたそうです。時短で働いていますし、自分の業務にも影響が出てきてしまうことを懸念して、できれば教育係は免除したいという心持のようでした。また、直接新入社員を指導するのは初めてのこと。そもそも言葉遣いも、ですますがいいのか? ため口でいいのか。今まで後輩には、ため口を使っていたけれど、先輩には「後輩にはフレンドリーだよね」と言われたときに、ため口でいいのだろうか?と、分からなくなったそうです。

 どのようなスタンスで接すればいいのか?「なんでも聞いてね」と言うスタンスでいればいいのか? どうしたらいいのか全くイメージがつかないそうです。勤怠の出勤の仕方から教えることがはじまるとのことでした。


 私がはじめて教育係になったのは、新入社員でマクドナルドに入ってすぐ、22歳のときからはじまりました。まず自分自身が、カウンター業務、ハンバーガーを作ることを覚えるのが先でしたので、自分がトレーニングしてもらうことの方が先でしたが!

 マクドナルドのトレーナーの皆さんは、高校生でも「トレーナー」という肩書がついていれば、「トレーニングの仕方」について、しっかりトレーニングされているという証です。なので私も高校生や大学生のトレーナーから、しっかりと教わりました。

 つまり、「トレーナーになるためには、トレーナーとしてのトレーニングが必要」という考え方がマクドナルドのマニュアルです。

 そんな私にとって、当たり前だと思っていたことが、アパレルの会社に入ってみると、「トレーナーがいない」ということに、びっくりしました。


 クライアントさんの企業も、特にトレーニングをするためのトレーニングがないのでしょう。

 ということで、私がトレーナーとして、マクドナルドで学んだトレーニングの方法を伝授しました。この方法は今でも使っていて、一生もののスキルです。マクドナルド時代に学んだことは、日常生活で使える実践的なことが多く、本当にマクドナルドに勤めてよかったと思えています。毎年姪たちを「書初め金賞」に導くことができているのも、トレーニング4ステップを知っているからです。


 私がマクドナルドで学んだ、トレーニングスキルについてシェアします。


①リーダーシップの定義=敬意×信頼

つまり、いくら相手は新人で年下だとしても、必ず丁寧語で、「さん」付けで呼ぶように教わりました。そうすると、ニュートラルな立ち位置になり、相手もなんでも質問しやすくなります。常に相手を敬う姿勢が、相手を動かすのです。


 信頼というのは、相手との約束を守ることができるかどうかです。「今度・・・しておきます」と言いながら、そのままになっていてば、信頼は勝ち取れません。約束したことを実行することが、相手から信頼されるということです。


②トレーニング4ステップ

 トレーニングのときに、この順番を踏めば、相手は習得しやすくなるという4ステップがあります。


1.準備・・・トレーナー側の準備。正しいことを教えるために確認しておく。

2.提示・・・やることを見せる。まずは一通り見てもらう。

3.実行・・・トレーニーにやってもらう。途中で口を挟まず、一通りやってもらう。

4.評価・・・最後にフィードバックをする。誤りを訂正したり、褒めたりする。


 これはいまだによく使います。母にパソコンを教えるというような、難しそうなときでも、4ステップを踏めば相手は安心して覚えていきます。途中で、間違えを指摘したりすると、「もうやだ」となりますからね。辛抱強く待つことが大事ですし、全体の中のどこができないのか? 相手も把握しやすくなると思います。


 この2つのスキルを使えば、相手も安心して、あなたの言うことを聞くと思いませんか? こうした安心した関係が、相手の心を開き、そこに伝えるべきこともすんなり入ってくれるのです。


 そのほか、クライアントさんが心配していたのが、「ノートを取りなさい」とか言った方がいいか?ということです。これは、相手の学習タイプにもよりますので、どうやって覚えるのが得意なのか?あらかじめ相手に確認しておくとよいでしょう。

 また、途中でどれくらい相手が理解しているのか?その都度質問して、相手の口から説明させるというプロセスを入れたほうがいいと思います。


 22歳の私でもできましたので、きっとこれだけ知っておけば、はじめての教育係もうまくいくと思います!

 なんだか私は企業でのトレーナーとかもやってみたいですね。そういう仕事が来るようにこれから活動していけばいいですね。(笑)