知識はあっても、何から手を付けていいの?となる理由。

 ファッションについて、コンサルを受けているクライアントさんが、インナーの重要性にはじめて気づいたそうです。いままで、インナー=下着とだけ考えていたので、服によって色を変えたりする意識がなかったそうなのです。私もアパレル店長になりたての頃、同じようにはじめて気づき、驚いたものだなぁと思いながら聴いていました。(笑)トップスの色を引き立てるインナー選びが大切ですね。とりあえず黒、ベージュではなかったのです。

 

 そこでクライアントさんは、まずは基本の色のインナーを買った方がいいのかなと思ったそうです。でもそれだけで、なんだか混乱しはじめているようで、これは、ファッションに限らず、例えば英語の勉強においても、文法かな、発音かな、と、何から手を付けたらいいの?と迷ってしまい、やったり、やらなかったりしてしまうそうです。

 一方、習慣のシンフォニーの人とは、どんな考え方をしているでしょうか?

 それは、1つ1つアイテムをGETしていく思考です。

 私は登山を始めて1年ですが、まだ登山用のパンツは1本しかないですし、リュックも1つ、靴は1足。靴下2足。トップスは、ジム用の速乾性のあるTシャツで代用しています。

 また、登山ではストック(杖)を使っている人もよくいるので、ストックを揃えたほうがいいのかな?と思ったりしますが、本当に私に必要なのか?を見極めるために、山に落ちている枝をまずはストック替わりに使ってみたことがあります。すると、姿勢が崩れずに登山していけることに気づき、私にとっては必要だなと思えました。

 それで、すぐに買ったのかといえば、バディーが10年くらい使っていないそうで、貸してもらいました。先日の登山もストックのお陰で、滑りやすいところも安心して歩くことができました。

 この考え方を服のインナーに応用するならば、「インナーの色は服によって変えた方がいい」という知識は知っておきながら、服を着る時に「この服には〇色が必要」と思ったときに、はじめて買えばいいのです。なぜなら、最初にインナーを何色も揃えてしまうと、せっかくカーキ色のインナーを買ったのだから、これに合うトップスを買わなくちゃとなり、本末転倒です。

 例えば、「独立するぞ!」と思い、とりあえず独立の本を買ったり、Youtubeを見たり、セミナーへ行くのではなく、まずは独立している人に直接会って話を聴く。そうすると、具体的に必要なことが見えてくるので、必要に応じて、また次を揃えればいいのです。そうしないと、頭でっかちになって、なかなか行動できなくなり、だから高額セミナーへ行き、また知識だけ集めて、やっぱり行動が難しくなるでしょう。

 

 つまり、知識と実践のバランスが悪いと、行動に結びつけるのが難しくなるのです。なので、私のセッションでは、全体像をイメージしながらも、最初の1歩だけ行動を決めるように促しています。だから、誰でも行動しやすいのです。行動しないと決められることも行動ですけどね。(笑)

 次が出来たら、また次の課題へ。理想の状態に行くまで、何ステップも必要なものです。「最初に豪華なセットを手に入れたほうがやるだろう」なんて思っている方の潜在意識は、「最初に買わないとやらないだろう」ですので、その思いが現実化してしまいます。気づけば高額セミナーです。なので私は高額商品を売るつもりはありません。(笑)

 1歩ずつ揃える人は、行動が前提です。思考の違いというのは、思っていることがそもそも違うのかもしれませんね。