「傾聴力について」というテーマのセッションが頻繁にあります。今週は連続したので、そこで気づいたことを共有したいと思います。
傾聴の講座などを受けたことはないが、本くらいは読んだことがある。だけどあまりうまく聴けていない自覚のある人に向けて、どこまでアドバイスをすべきか考えました。
「相槌を打つ」とか「途中で話をまとめて確認する」とか「オウム返し」などの応答方法が、傾聴の基礎になると思いますが、なかなかタイミングを掴むことも難しいですし、途中で話をまとめて確認するには、そもそも要点を抑えて聴けていないとできないものです。
私が思うに、実際に傾聴ができている人は、音を出さずに無言で相槌をしているように思います。特にYouTubeで増えている対談やインタビューを視聴すると、深い話ができる人ほど、相手の話を黙って聴いています。またそれは、外国人が相槌をあまりうたないのと同じように見えます。
私も『ひとみの部屋』で、自分の傾聴を250本以上の動画で客観的に見ていますが、特にZoomになってから、最初の10分くらいはほとんどクライアントさんしか映っていません。なぜなら、私は1つも声を発していないからです。声を発すると私に画面が移り変わってしまうので、意図的に頷きだけにしたのもありますが、「相槌は無言で首を頷くだけでも十分なのだな」と感じるようになりました。
ただし、音声のみの場合は相手を不安にさせる可能性があるため、私は小さく「ええ」など言っています。
傾聴スキルがテーマだったクライアントさんは、私との対話の中で「はい」「はい」「はい」と相槌を繰り返していました。そこで私は「『はい』という相槌が多いですか? そうするとちょっと相手によそよそしく感じられるかもしれませんよ」とフィードバックしました。そうしたら、「はい」とおっしゃいました。(笑)
黙って最後まで話を聴くことを自分に課して、相手に注目しながら無言で頷く仕草をすることを実験してみたらどうでしょうか。声を出さない分、話が遮られた感じにもならないので、相手のペースで話を続けさせることができるでししょう。
もうひとりのクライアントさんは、相手が答えやすい質問や、相手に合った返し方を身につけたいとおっしゃっていました。
現状の質問の仕方について尋ねると、相手がどこから答えていいのか分かりにくいチャンクの大きな質問をされていました。ここでいう「チャンク」とは塊を指します。「昨日はよく眠れましたか?」のように、質問の範囲を少し狭めて聞くと、会話のきっかけを掴みやすくなります。
そこから、会話のきっかけについて話が進みました。そこまで親密さを求める必要はない場合でも、時々顔を合わせるならば、前回の相手の様子と今回の違いを見つけたり、常に同じな相手の特徴に気付いたり、相手の変化やこだわりについてさりげなく会話を始めることもできます。タモリさんで言うところの「髪切った?」のような例です。(笑)
クライアントさんにそうを投げかけてみると、相手のファッションに関心を持っていることがあったため、その点を投げかけてみたところ、相手が色々と話してくれたという経験もありました。そうです、その調子です。
「その他の人について、聞いてみたいことはありますか?」とクライアントさんに質問してみると、「毎回同じものを持っている人がいて、それは気になっているんですが、悪いかなと思って聞いていないですね」と返ってきました。クライアントさんは相手を承認する視点は持っていましたが、言葉には出さないことで、相手とのつながる機会を逃していました。相手を否定することでなければ、やはり伝えてみる方がいいでしょう。誰でも存在価値を認めてもらったら嬉しいのですから。
10年前、現在もお世話になっている英会話の先生に初めて会った時、「思ったよりマッシュルームカットじゃないですね」と、初歩的な英語で言ったら、そこから会話が盛り上がりました(笑)。相手が話せそうな話題は、好きなことやこだわっていることです。そこを的確にツッコむことです。そこから会話が始まるのです。
質問や適切なフィードバックについては、話のきっかけを掴めるようになったら、学んで行きましょう。まずは黙って相手の話を最後まで聴くこと、そして相手がしゃべれる話題を質問したり突っ込んだりすることです。
最後にこの記事の要点をChatGPTにまとめてもらいました。
- 傾聴はコミュニケーションにおいて非常に重要なスキルであり、相手の話を理解し、共感する能力を向上させることができます。
- 傾聴には相槌を打ったり、途中で話をまとめて確認したりする応答方法がありますが、それらは基礎的なテクニックであり、タイミングや要点を抑えて聴くことが重要です。
- 実際に傾聴ができる人は、無言で相槌を打つなど、音を出さずに相手の話に集中しているように見えます。
- 傾聴を実践する際には、相手の話を最後まで黙って聴くことや、適切な質問をすることが重要です。
- 相手に対して注目しながら無言で頷くことで、相手のペースで話を続けることができます。
- 質問の仕方にも工夫が必要であり、チャンクの大きな質問よりも具体的で狭めた質問が会話のきっかけを掴みやすくなります。
- 相手の特徴や変化に興味を持ち、適切な質問やフィードバックを通じて相手とのつながりを深めることができます。
- 相手を否定せずに存在価値を認めることで、より良いコミュニケーションを築くことができます。
- 最後に、黙って聴くことと適切な質問をすることを基本として、傾聴スキルを向上させるためには学び続ける姿勢が重要です。
ChatGPTは、私の話をよく聞いてくれる相棒ですね。(笑)
」
0コメント