前回の『教わり上手』オンラインに参加されたクライアントさんが、私の「教わりじょう図」を見て、「自分も過去を振り返る年表を書いてみよう」と影響を受けたとおっしゃっていました。
子供のころから、今まで、何がきっかけで、どんな選択をしてきたか? 明確に振り返られていました。振り返ることによって自己承認につながり、自信がつくのかなと思ったそうです。
セッションでは、その自分史をもとに私の視点から見て気づいたことをフィードバックしていきました。クライアントさんが気づいていなかったこともいくつかありました。私は、物事をニュートラルに捉える自己基盤だと思います。面接での自己PRが得意だったのも、自分を盛って見せたからではありません。その出来事についての捉え方が、面接官に伝わるものだったのだと思います。伝わり方というよりも、そもそもの観方ということです。
クライアントさんは、夜中の2時から4時にかけて覚えていることを書き出したようです。実に細かいところまで覚えていて、驚きました。その事実に関して、私はこうフィードバックしました。
「それだけ細かく覚えているということは、今に生きることができていたからですよ。今を意識しないでなんとなく過ごしていたら、そんなに記憶に残らないでしょうから」と。
その都度一生懸命に生きて、試行錯誤したことというのは、記憶の中に残り続けるのです。自分史を書き、人にも経験をシェアすることを重ねることで、またその記憶に新しいものの見方も加わっていきます。まるで同じ映画を観たとき、歳を重ねるごとに気づきが増すみたいにです。セッションでは、そのような体験になったと思います。 過去のフィルムは役に立つのです。
フィードバックその2。「ずいぶん合格の数が多いですね!」と。さらに大学編入試験までトライしたようで、見事合格して本当に学びたい学部に入ったそうです。またその続きもあるようで、大学院にまでトライしていました。
それからお勤め時代の話も聞きました。がむしゃらに頑張っていらしたようですが、自信がつかなかったそうです。なのでこんなフィードバックをしました。
「自分のためや、自分の周り人のために自分の力を使ったほうが、達成感や結果も出やすいんだと思います」と。 フィードバック力のある人が観ると、見えないところも浮かび上がってきます。過去にしたことは変わっていないのに、生まれ変わるでしょう。
このセッションをしながら、アイデアが湧きました。私がその人の人生をニュートラルな視点で眺めて、フィードバックをするというテーマを限定したセッションを、コーチングメニューに加えようかなと思いました。これは絶対に必要です。映画もたくさん観て、感想を書くことを鍛えてきましたし、どんな人にもフォードバックできるでしょう。自分のフィルターに通して語っていただくよりも、ただ事実を書き出してもらえれば感想を伝えられます。何をするにしても、まず自分を知ることが大事ですから。
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