フィードバックの力: コーチングで成長と自己発見を促す方法。

 コーチングを勉強したクライアントさんから「コーチングを行う際、最も注意を払っている点は何ですか?」と質問され、少し考えた後、私は「フィードバックですね」と答えました。
 コーチとしてのキャリアをスタートさせた頃は、どのように質問すべきかに焦点を当てていました。しかし、経験を積むうちに、私は気づきました。話しをしたい側にはまず、共感や承認からくる安心感が必要で、それを基に視点をシフトさせるフィードバックを通じて、根本的な認識を変えていくのです。

 そして、「そう考えたことはありませんでした!」と、たいてい言われます。そんなときは、心でドヤ顔です。(笑)

 フィードバックの真髄は、ありのままの事実を伝えることにあります。例えば、遅刻した相手に対し、「なぜ遅刻したのか?」と詰問するのではなく、「8時20分です」と具体的な事実を提示し、それを受けてどのような行動を取るべきかを自己内省させるのです。
 そのように事実を伝えることで、相手自身の思考を促進する潤滑油効果があります。重要なのは、何よりも相手の話を聞き、その上で新たな視点から物事を考えてもらい、可能性の扉を広げるサポートをすることです。
 また、フィードバックを提供する際には、ポジティブな側面を強調し、相手が見えていない真実の発見や、潜在的な成長エリアを優しく指摘することが重要です。そうすると、彼らが挑戦に対してワクワク感を感じることができるのです。
 効果的なフィードバックをすることで、クライアントさんが自らの限界を超え、未知の潜在能力を引き出すことができます。そんなクライマックスを毎回のセッションで提供しています。