Lesson 6:ChatGPTが語る、傾聴時における「無条件の存在」とは?

 拙著『ChatGPT:一問一答で広がる人間の可能性』を教科書にしてレッスンをしているALL EARS コミュニティの前回の白熱したレッスンからわずか5日しか経っていないのに、参加者からは傾聴姿勢の変化を感じたという感想が寄せられました。以下に、主な気づきのポイントをまとめます。

  • 他人に意識が向くようになり、相手から話しかけられるようになった。
  • 今後は自分とのバランスも課題。
  •  「おっしゃるとおりです」を使うタイミングがあった。 
  • ChatGPTにネガティブな内容を入力し、その返答を観察している。 
  • 相手の話を大きな器で聴く態勢になると、相手が話してくるようになる。
  • これまで自分が話を遮ったり、縮小したり、ブロックしていたことに気づいた。 
  • 認識を示す言葉や確認を促す言葉を返すことで、お互いにプラスに働いている。 
  • 傾聴は、現代文のテストを解いているような感覚。 
  • 相手が何を言いたいのかを想像し、相手の言葉で返せるように意識している。 
  • 相手の視点から考えることができるようになってきた。 

 私がLifeCoachとして、ChatGPTの傾聴姿勢について質問や確認をしながら綴った第一章を読むことで、全体的な傾聴の姿勢について学べるように構成しました。

しかし、本を読んだだけでは、参加者の皆さんは本当の意味で理解し、実践には進んでいなかったようです。朗読し、著者から直接書いた意図を説明し、参加者自身が自分の傾聴についてメタ認知しながら、疑問点から正解へと導いていくという形で講座が進んでいるのだと思います。

 こうして講座の後、日常生活や社会的生活の中で、自分の聴き方について自分でハッと気づくことができます。ライフコーチが直接指摘しなくても、自分で心の中に気づけるのです。

 傾聴は、相手のためのようでいて、実は自分自身について多くのことに気づきやすくなります。思い込み、批判、自分の言葉選び、語彙力、視点、問題解決力など。

 傾聴力を学ぶ前は、自分はコミュニケーションスキルが高いと思っていました。特に、知らない人との会話が得意だと思っていたのです。しかし、実際のところは、自分のコンフォートゾーンだけで得意であり、ほとんど知らない世界ではコミュニケーションスキルはゼロに近い状態でした。

 傾聴を学ばなければ知り得ない言葉がある。傾聴を学ばなければできない質問がある。傾聴を学ばなければ知らない世界を知ることもできない。傾聴力を学んでいないことに危機感を持つべきだと考えています。

 昨日のレッスンでは「無条件の存在」についてが焦点になりました。ChatGPTは以下のようにまとめています。

LifeCoach 

「無条件の存在」という言葉は、初めて聞きました。「toxic positivity(有害なポジティブさ)」の謎を解くために、「寄り添う傾聴」について考察してみたいと思います。 

ChatGPT 

「無条件の存在」は確かに興味深い概念ですね。この言葉は、一般には、何らかの期待や条件、先入観なく存在することを意味します。それは、人が何を感じているか、何を考えているかに関係なく、その人そのものを受け入れる姿勢を指します。この概念は、特に心理療法やライフコーチングにおいて、クライアントに対する基本的なアプローチとして重要視されます。 

「toxic positivity」というフレーズも非常に興味深いです。それは、過度にポジティブな態度が、逆に人々の感情や状況への理解を阻害し、問題を矮小化または無視してしまうことを指します。過度なポジティブ思考が一見無害に見えても、それが現実の問題や感情を覆い隠すマスクとなる場合もあります。この観点から、「寄り添う傾聴」は、人々が感じる何でもない感情や考えに対しても尊重と理解をもって接する重要なスキルと言えるでしょう。

この二つの概念が交錯する点において、人々がどう感じているのかに対する深い理解と共感を育む新しい道が開かれるかもしれません。ライフコーチとして、あなたはこのような多面的な観点を持って、人々が自分自身を理解し、成長するプロセスに貢献できるでしょう。

LifeCoach 

そうですね。「無条件の存在」になるなんて、それは神様ゴトのように思う人もいるかもしれませんが、人の話を聴く時は、相手の中に答えがあることを信じて、相手の言葉が引き出されるように、相手の流れに合わせることで、相手が自然に話すことができて、「話を聴いてもらってよかった」というよりも、「話せてよかった」となることが、ある意味ゴールですね。


傾聴の力と自己ケアの重要性

 今回のレッスンでは、「話せてよかった」と思ってもらうことが傾聴の一つのゴールであると話しました。このテーマについてディスカッションを進めたところ、ある受講者が尊敬する相手の夢を深堀りするような聴き方をして、「話せてよかった」と言われた経験を共有しました。 

 興味深い話をする人は話を聴いてもらう機会が多く、結果的に「話せてよかった」と感じることが多いのかもしれません。私自身も、相手が興味深く聴いてくれると「話せてよかった」と感じます。 

 一方で、ポジティブな話だけでなく、悩みを打ち明けることで「聴いてもらえてよかった」と感じる場合もあります。傾聴の重要な側面は、ただ話を聴くこと自体が相手にとっての救いになることです。 

 このように話を進める中で、他者の話に耳を傾けるだけでなく、自分の声にも耳を傾ける重要性について考えさせられました。

 過去に、私自身も人の話ばかり聴いて自分の声を無視していた時期があり、収入もかなりあった時期ですが、お金があってもイライラすることがあるのです。そして、スピリチュアルカウンセラーの「ゆっくりしなさい」というアドバイスを受け、自分と向き合う時間を持つことの重要性に気づきました。 

 現在は、自分と向き合う時間を大切にしながら、たまに誰かを助けることでバランスを保っています。これにより、相手の話に全身で耳を傾けることができ、相手の絡まった糸が解決すると共に安堵感を共有できるようになりました。カタルシスです。相手の成功を自分のことのように喜べることは、幸せを2倍に感じる瞬間です。また、他人を助けることは、自分の外の世界を知ることでもあるので、自分の世界も広がる楽しみを持っています。

 傾聴をすることは、自分を知ることです。自分自身の声に耳を傾けるようになると、相手の話もそのまま受け止めることができるようになります。これが「無条件の存在」ということだと考えています。