片足を未来に置くことは、あなたが現在、最善の未来に向かって正しい方向に進むのを助けます。宇宙を信頼してください!
◎前回のあらすじ
著者は女性起業家セミナーに参加し、講師の戦略的思考と自己成長への姿勢に感銘を受けます。その後、自身の渋谷店での成功と成長を振り返りながら、クリスマスツリーコンテストやディスプレイ計画を通じて、スタッフやビル管理者との関係を強化しました。新年には驚異的な来店客数を記録し、ブログの進化とともにさらなる成功への期待が高まります。「人気ブログランキング」の導入が未来の飛躍につながることを、まだ誰も知りませんでした。
6.4 コーチたちとの出会いと成功者のオーラー
『加速成功』とその著者であるDさんの講演会に大きな影響を受け、さらに人気ブログランキングを通して知ったDさんの女性秘書Mさんのブログを発見し、フォローしていました。そのブログを通じて、『コーチングで加速成功』というセミナーが開催されることを知ったのです。
以前、前職で人材開発部のトップであったAさんから『コーチング』に関する本を手渡され、それ以来、部下とのコミュニケーションにもコーチングを意識して取り組むようになりました。その結果、お店全体の士気が高まっているのを感じていました。そんな中、まさかDさんが「コーチ」を対象にしたセミナーを開催するとは思わず、驚きました。
2005年当時、日本ではまだ「コーチング」という言葉を知っている人は少数派でした。しかし、セミナー会場に到着すると、すでにコーチとして活躍している40代以上の方々が多く参加しており、驚きと同時に新たな学びへの期待が膨らみました。
今回は広めの会議室で開催されたため、講師であるDさんのお話を前から3列目というとても近い位置で聞くことができ、身近に感じられる貴重な機会となりました。
これまでコーチングとは、上司が部下に対して使う手法だと考えていました。しかし、このセミナーでそれだけではなく、転職を考えている人や、指示を受ける立場にない社長などをサポートし、成功を引き出すための重要なスキルであることを学びました。コーチとは、質問を通じて相手の視点を変える存在なのだと知り、それまでビジネススキルと考えていたコーチングが、実は人生全般に活用できるスキルであることに気づいたのです。
また、セミナー参加者の多くはすでにコーチングの資格を持っており、どうすれば人気のあるコーチになれるかについてのレクチャーもありました。まず、自分がどのようなコーチであるかを明確にし、自分のUSP(ユニーク・セールス・プロポジション)を見つけることが重要だと教えられました。次に、クライアントは誰か、自分が提供するコーチングの対象となるクライアントを具体的に特定することが大切だと述べられました。
さらに、2005年1月の時点でブログを始めている人はまだ少なかったのですが、インターネットの時代において、個人が無料で情報発信できるツールであるブログは、自分のUSPを発揮するのにとても有効な手段だというアドバイスも印象的でした。
約2時間のセミナーでしたが、時間が経つのを忘れるほど楽しいひとときでした。セミナーの後、勇気を振り絞って「気づきノート」にサインをいただきながら、Dさんに自己紹介をすることもできました。成功を身近に感じ、そのオーラがとても眩しく感じられた瞬間でした。
6.5 ブログが繋ぐSHIBUYAとNEW YORK
1月下旬、ショッピングモールの紹介としてテレビ取材があり、渋谷店も取り上げていただきました。そんな上昇気流に乗って、春物のニットが1日で24枚も売れたり、ラムレザージャケットも好評を博しました。2月はアパレル業界にとって冬と春の間にあたる閑散期ですが、私は毎日ブログを更新し、春物の売れ筋をレポートしていました。そのためか、真冬にもかかわらず新作を目当てに、顧客様が多くご来店くださいました。12月中旬のVIPセールで一度お買い物を済ませた顧客様も、2月には再び購買意欲が高まるようです。
2月下旬からは冬休みを取得し、妹とニューヨーク旅行へ出かけました。その間、スタッフにブログの更新を依頼し、現地からでもブログを更新できるのではないかと考えていました。そして、ニューヨークから投稿したリアルな記事が以下のものです。
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2005年2月24日
BLOG FROM NY
現在、夜の10時30分です。今日はニューヨーク滞在2日目でした。ネットカフェを見つけたので、こうして日記を書いています。残念ながら画像が取り込めないため、昨日スタッフに送信し、アップしてもらった貴重なグラウンド・ゼロの写真をお届けします。
初日はマンハッタンのロウアーマンハッタンからSOHOまでを散策しました。マンハッタンを訪れるのは3年ぶりです。グラウンド・ゼロには、まだテロの爪痕が多く残っています。写真に写っている何もない場所は、完全に崩壊したワールドトレードセンターの跡地で、3年前に訪れたときとほとんど変わらない状態で工事が進んでいませんでした。衝撃で一部が倒壊したビルもそのままで、大変心が痛む場所です。その夜はニューヨークに留学している友人と再会し、日本の居酒屋で食事をしました。彼女はSOHOに近いビレッジに住んでいるのですが、家賃が12万円! 都心の私よりも高額で驚きました。しかも建物も古いのに。彼女には大変お世話になり、翌日の昼食まで一緒に過ごしました。
それでは、また日記を書く機会があれば、ニューヨークからお伝えします。
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このようにして、携帯で文章だけをアップし、写真は店のPCに送信してスタッフにアップしてもらいながら、毎日のブログ更新を続けました。その結果、2月の売上も大変好調で、ショッピングモール全60店舗中、前年対比1位の店舗として表彰を受けました! 会社全体も好調でしたが、渋谷店は特に目立つ成績を収めることができました。
ニューヨーク旅行記が好評だったため、3月に入ってからも振り返りの形でNY日記を連載しました。他のスタッフたちも冬休みを取得したので、ニューヨークとハワイのお土産プレゼント企画を実施し、ブログ読者の方々からたくさんの応募をいただきました。
お店の新商品紹介のブログに加え、お店でどんな人たちが働いているのかも紹介したことで、今までお店に入るのに躊躇していたお客様からも「入りやすくなった」というコメントをいただくようになりました。ガラス張りの外観、高い天井、フューチャリスティックな内装、そしてトルソーがたくさん並んだお店でしたが、親しみやすさを保ちながら、ブログとお店、そして私たちは共に成長していったのです。
6.6 未来への予兆
3月も、Dさんはタイムリーなセミナーを開催しました。今回はブログに関するセミナーで、その中で特に印象に残ったのは、ブログのブランディングの重要性と、No.1を目指す心構えについてのお話でした。また、幸せな小金持ちの本田健さんが「育児セミリタイア」や「幸せな小金持ち」という独自のUSP(ユニーク・セールス・プロポジション)を持っていることや、カリスマ美容師の金井豊さんがUSPを突き詰めることでカリスマとして成功したエピソードも紹介されました。
さらに、ブログは単なる宣伝の場ではなく、見込み客に向けて真摯に書く姿勢が大切だということも学びました。このセミナーを通して、どのようにして人がカリスマになり、業界でNo.1の地位を築いていくのか、そのイメージがより鮮明になりました。とても濃厚なセミナーでした。
3月は私の誕生月でもあり、自然と精力的に行動していました。ついに、3年間のカリキュラムを持つコーチング講座を提供しているオンラインスクールの説明会に足を運びました。1999年に日本で初めてコーチングセミナーが開催され、指示型のリーダーシップから質問型のリーダーシップへの転換が始まったそうです。
説明会では、コーチングの定義、目的、3原則についてのレクチャーが行われ、さらにコーチとしてどのくらいの収入が期待できるか、資格取得までのプロセスなどについても説明がありました。その中で「副業として月5万円」というスライドが目に飛び込んできたとき、「これも悪くないかも」と思いました。
その説明会で、私の隣に座っていた女性が突然話しかけてきました。「私は副社長のポジションが好きで、社長を育てる仕事をしています。今度、ご飯行きませんか!」と。彼女はとてもニコニコしていていましたが、洞察力のあるような深い瞳をしており、ただ物ではない雰囲気を醸し出していました。彼女も自分にコーチングスキルが必要だと感じて、この説明会に参加したそうです。コーチングトレーニングプログラムは57万円と聞き、その時点では本気で受講を考えていませんでしたが、検討する価値はあるかもしれないと思い始めました。
そんな中、インターネットで「コーチングとファッションをビジネスにしている」という40代の女性、Mさんの楽天ブログを見つけました。まるで私の未来を先に進んでいる人のように感じ、勇気を出して彼女のブログのメッセージボタンから、「お会いできませんか?」とメッセージを送りました。すると、なんとご快諾いただいたのです。私自身がブログをやっていたことが、この繋がりを生んだのだと思います。
西東京のデパート内のレストランでのランチタイム。私はMさんに「どこでコーチングを学んだのですか?」と尋ねました。すると、なんと彼女は、まさに私が説明会に参加したプログラムを受講していたのです。当時、コーチングを学べる場所が限られていたこともありますが、この偶然にシンクロニシティを感じました。
Mさんのビジネスの話を聞き、問いかけられているうちに、私は気づいたら「じゃあ、申し込みます」と口にしていました。57万円もの自己投資なんて、これまで一度もしたことがありません。しかし、ちょうどその頃、使わずに貯まっていたお金もあり、30歳の記念としてこの出費を決断することにしたのです。
震えながら申込ボタンを押しました。手が震えたのは、きっと未来への期待に身震いしていたからに違いありません!
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