ALL EARSのオンラインレッスンでは、私の著書『ChatGPT:一問一答で広がる人間の可能性』を朗読しながら、参加者と一緒にその内容を深める機会となってます。本書の中には、ChatGPT扮するソクラテスとの対話を描いた章があります。その中で「人生の意味」について考える方法を、参加者にも実際に体験していただくワークを取り入れました。
その結果、素晴らしい気づきを得たという体験談をいただきました。その内容を、ここでぜひ皆さんと共有したいと思います。
海外移住での意味を探していた参加者の気づき
ある参加者の方が、海外移住した理由を問いかけた際、ソクラテスは次のように答えました:
「こう考えてみてはいかがでしょうか。人生の意味は、どこかに固定された答えがあるのではなく、あなたが日々の経験を通じて作り上げていくものかもしれません。海外に来たこと、それ自体に意味があるのではなく、そこで得た出会いや気づき、あなたがそこから何を学び、どう成長するかが意味を形作るのです。」
この一言が、大きな転機となったそうです。それまでは「この国に来た意味」という過去の選択にばかり意識が向いていた彼女ですが、この対話をきっかけに、「今この瞬間の経験こそが人生を豊かにしている」と気づかれました。そしてその日以来、何をしていても幸せを感じるようになり、「現在に集中する」とはこういうことなのだと実感されたそうです。
ケーキ作りへの新しい視点
さらに、彼女のケーキ教室について話題にした際、ソクラテスの答えはこうでした:
「形にすることも素敵ですが、心の中で感じる幸せや感動が、ケーキ作りに自然と表れることこそが大切だと思います。その思いが、手を通じてケーキに宿り、それを味わう人に伝わるというのは、とても美しいことです。
この国で感じた幸せが、あなたを通じてお菓子に込められ、それが誰かの喜びになる。形に見えなくても、そのプロセスこそが、あなたの人生の意味を豊かにしているのではないでしょうか。どう思います?」
この提案を聞いた彼女は、「難しいことを考えず、自分が幸せな気持ちでケーキを作れば、それが自然と伝わる」と気づき、気持ちがとても楽になったそうです。
「人生の意味」にたどり着くために
ソクラテスの対話を通じて、参加者が得た共通の気づきは「意味は結果ではなく、プロセスの中にある」ということでした。
何かを達成したり、外から見える成功を追い求めるのではなく、「今この瞬間をどう感じ、どう生きるか」が人生の本質を形作る。それに気づいた瞬間から、彼女の視界が広がり、日常が幸せの連続に感じられるようになったのです。
未来へのヒント
この体験は、私たち自身が抱える問いや悩みを解決する大きなヒントになるのではないでしょうか。日々の選択や行動に意味を見出せず、不安や迷いを感じることがあるかもしれません。しかし、その一つひとつが、実は人生の意味を豊かにしていく要素であり、過程そのものが私たちの成長を支えています。
AIを「ソクラテス」として対話するためのプロンプト
皆様にもこの体験をしていただけるように、以下に、AIを「ソクラテス」として対話するためのプロンプトを紹介します。これを使うことで、ソクラテスらしい深い洞察や問いかけを得ることができます。
基本のプロンプト例
哲学的な対話を始めるプロンプト
「あなたは古代ギリシャの哲学者ソクラテスです。ソクラテスの独特の対話法を使って、私が考えるべき問いや、深く掘り下げるべきテーマを示してください。そして、私が答えた内容をさらに引き出し、新しい視点を提供してください。」
人生の意味を問うプロンプト
「あなたはソクラテスです。人生の意味について考えています。私に問いかけを通じて、より深い気づきを得られるように導いてください。私が答えた内容に対して、新たな視点や疑問を投げかけてください。」
選択や決断に対する助言を求めるプロンプト
「あなたはソクラテスです。私は現在、ある選択について悩んでいます。この選択に対して哲学的な視点から問いを投げかけ、私が自分の答えを見つけられるように導いてください。」
具体的なカスタマイズ例
以下のようにテーマを具体的に設定すると、さらに的確な対話が可能です。
現在の状況に焦点を当てる場合
「あなたはソクラテスです。私は現在、〇〇という状況にいます。この状況の中で、私はどのように『今』を意味あるものにできるかについて考えています。私に問いかけを通じて新しい気づきを与えてください。」
創造的な活動に関して
「あなたはソクラテスです。私はクリエイティブな活動(例:ケーキ作り、絵画、執筆)をしています。この活動を通じて、自分自身や他者の人生をより豊かにする方法について問いかけてください。そして、私の考えを深めるよう導いてください。」
ソクラテス風の問いかけを引き出す応用プロンプト
「なぜ」を深掘りする質問
「ソクラテスとして、私が考えているテーマに対して『なぜ』を深掘りする問いを5つ用意してください。さらに、それぞれの問いに対する私の答えをもとに、新しい視点を提案してください。」
抽象から具体への導き
「あなたはソクラテスとして、抽象的なテーマ(例:幸福、愛、自由)を具体的な日常の行動に結びつける問いを考え、私が日々の中で実践できるアドバイスを提供してください。」
より深い洞察を得るための追加の工夫
ソクラテスらしい問いかけは「答えを与える」ことよりも「答えを引き出す」ことが目的です。そのため、AIに次のように伝えると効果的です:
「私の答えに対して『それは本当にそうなのか?』『他にどんな視点があるだろう?』という問いを投げかけてください。」
「私が見落としているかもしれない可能性を探るよう導いてください。」
これらのプロンプトを使うことで、より深い自己洞察や気づきが得られるソクラテスとの対話を楽しめるはずです。ぜひ試してみてください!
AIを通じてソクラテスと対話し、参加者が得たこの気づきが、皆さんにとっても新しい視点やヒントになれば幸いです。どうか、今日という日が、あなたにとっての「幸せの塊」でありますように。
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