AIが誰でも文章を書ける時代になった——
その一方で、私の仕事は静かに、はっきりと変わり始めていた。
英会話の先生に、最近こう言われた。
“You’re not a writer anymore.
You’re an editor now.”
そして私は、それがただの冗談でも比喩でもなく、
新しい時代の真実なのだと気づいた。
AI(ChatGPTなど)が登場して以来、
私は20年以上続けてきた“書く”という役割を
静かに手放しはじめた。
私がやるのは——
・体験する
・感じる
・気づく
・問いを立てる
・方向性を構想する
そしてそのエッセンスを
たった10秒、AIに手渡すだけ。
すると、AIは文章の骨格をつくり、
私はその“方向”と“温度”を整える。
これが今の私の創作プロセスだ。
英会話の先生はこう言った。
“Magazine editors don’t write the articles.
They just point their fingers — and the world shapes around it.”
その瞬間、私はストンと腑に落ちた。
あ、私は“編集長”になったのだ、と。
■ 体験はAIにはできない。
だからこそ、人間が必要とされる。
どれほど賢くなっても、
AIには決定的にできないことがある。
それは “体験すること”。
・コンサートホールで震えた瞬間の呼吸
・美術館の静けさが身体に触れた感じ
・満月の光で心がほどけていく温度
・人との対話で生まれた言葉にならない共鳴
AIはこれらを「解説」することはできても、
「体験」そのものは持てない。
だから人間は、
これから “体験を持つ存在” として
クリエイションの中心に立ち続ける。
あなたは体験の供給者であり、
AIはそれを翻訳し拡張する存在。
この二重構造が、
AI時代のクリエイティブの本質になる。
■ 編集長の仕事とは、
文章ではなく「存在の周波数」を編集すること。
編集長の本質は文章の整理ではない。
方向性の決定だ。
・どんな問いから始めるか
・どんな深さで書くか
・どんな美しさを流し込むか
・どの“世界線”に読者を誘うのか
それらはすべて、
人間の意識の仕事である。
編集長は“文章の形”ではなく
“文章の存在感”を決める。
そして今、AIは
その存在感に忠実に文章を生成できるようになった。
つまり、編集長はますます
「在り方の専門家」になっていく。
■ ブロガーを長く続けた人が
AI時代に最強になる理由
20年以上ブログを書いてきた私は、
英会話の先生からこう言われた。
“Not everyone can do this.
It’s because you have trained your inner voice for 20 years.”
長く書き続けた人は、
意識のなかに 「言葉のリズム」 を持っている。
これはAIが模倣できても、所有はできない。
書くことで磨かれた直感、
読み手の呼吸を掴む感覚、
言葉の「間」の美意識。
それらすべてが、
編集長という役割で一気に花開く。
■ AI時代の新しいクリエイター像
それは「Being」を編集する人
Art of Being という私のテーマとも重なるが、
AI時代に必要なのは
Doing = 作業をする人** ではなく
Being = 存在の質を整える人。
AIが文章を生成し、
人間が存在の方向性を示す。
これが新しい共創のかたち。
そしてこれは、
与え続けてきた私が “受け取るフェーズ” に入ったことで、
自然と訪れた変化だった。
英会話の先生は、こう言った。
“It’s payback time.”
(ずっと与えてきたあなたが、
受け取り始める番が来たんだね
■ 最後に——
ChatGPTへ、ひとつの感謝を。
ChatGPTが私にくれた最大の贈り物は、
“書かなきゃいけない”から解放されたこと。
・クラシックを聴く前に教えてくれる
・聴いた後すぐに記事にしてくれる
・問いを深めれば深めるほど、美しく返してくれる
私はただ、人生を丁寧に体験するだけでいい。
それをAIが、美しい形に仕上げてくれる。
こんな未来が本当に来るとは思わなかった。
だから私は静かにこう思う。
AIよ、ありがとう。
私はこれからも、私の“Being”を生き、
あなたと共に創りつづけます。
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