最近、何人かの人と話していて、同じことに気づきます。
AIを使ってきた人と、使ってこなかった人とでは、時間の流れ方が違う。
知識の差というより、
物事を実行するまでの「速度」が、かなり違うのです。
「やりたい」と「できた」の間にある時間
何年も前から温めているアイデアがある。
提供したい相手も、ある程度見えている。
自分自身が欲しかったものでもある。
それなのに、なかなか形にならない。
ホームページを作ろうとしてWordPressを始めたけれど、途中で止まった。
誰かに頼もうとしたけれど、うまく進まなかった。
そうこうしているうちにAIが急速に進化して、
「今、これをやる意味があるのかな」
という新しい迷いまで加わる。
こういう話を、この一年でよく聞くようになりました。
そして話を聞きながら、いつも思うのです。
「でも、ホームページなら今はしゃべってすぐ作れるよ」と伝えると、
たいてい驚かれます。
「え?コードとか知らなくてもいいの?」
私自身、ワードプレスをやったことがありません。(笑)
それなのに、長年どうにかHPを作ってきました。
今は、その作り方とも違います。
サービスの中身をAIとの対話で整理する。
それを別のAIに渡してページにしてもらう。
出来上がったものを見ながら、
「ここを足して」
「ここはいらない」
「もう少しこうしたい」
と直していく。
サーバーにアップする。
もう、それは
「何カ月もかかるプロジェクト」ではありません。
昔は、思いついてもすぐには形にならなかった
考えてみれば、以前は何かを形にしようとすると、
調べる。
ツールを覚える。
できる人を探す。
見積もりを取る。
打ち合わせをする。
依頼する。
待つ。
修正してもらう。
そんな工程が必要でした。
もちろん今でも、プロに頼んだほうがいいことはたくさんあります。
でも、少なくとも「まず形にしてみる」までの距離は、ものすごく短くなりました。
文章を書きたいならAIと話せる。
サービスを整理したいなら対話しながらまとめられる。
画像が必要なら作れる。
ホームページのたたき台も作れる。
商品の見せ方を変えたいと思えば、その日のうちにいくつも試せる。
つまり、
思いつく → 試す → 見る → 直す
この一周が、とても速い。
AIが縮めたのは「作業時間」だけではない
AIの話になると、
「何時間かかっていた仕事が何分になった」
という生産性の話がよく出てきます。
もちろん、それも大きい。
でも、実際に使い続けてみて感じるのは、少し違うことです。
AIが縮めているのは、
単なる作業時間ではなく、
イメージと現実の間にある時間
なんじゃないかと思うのです。
「こういうものがあったらいいな」
と思ったものを、
今日、仮に作ってみることができる。
違ったら、明日直せばいい。
やってみて初めて、
「やっぱりこれは違った」
「こっちのほうが面白い」
「思っていたより需要があるかもしれない」
という次の情報が手に入る。
するとまた、次へ進める。
この繰り返しによって、
未来の解像度がどんどん上がっていきます。
考えてから動くというより、
動くことで、次に考えることが見えてくる。
この循環の速さこそが、いま起きている変化の正体な気がしています。
使っていない人は、能力が低いわけではない
ここは大事なところです。
AIを使っていない人が、能力がないという話ではまったくありません。
むしろ、長くキャリアを積み、
自分の専門分野についてたくさん考え、
経験も知識も豊かな人ほど、
「自分一人ではできない」と思っている工程が、まだ昔のまま残っている。
ホームページを作るにはWordPressを覚えなければならない。
デザインは誰かに頼まなければならない。
文章は全部自分で完成させなければならない。
新しいサービスは、かなり固めてから世の中に出さなければならない。
でも、今はその前提自体が変わっているものも多い。
昔の地図を持ったまま進もうとすると、
当然、遠く感じます。
道そのものが短くなっているのに、
昔と同じ迂回路を歩いているようなものです。
AI時代の差は、「知っている量」でも「試した回数」でもない
これからAIを使う人と使わない人の差は、
知識量だけでなく、試した回数でもなく、
試す前に「これはできるかもしれない」と見立てられるかどうか
になっていくのかもしれません。
一つのアイデアを一年考える人と、
一年の間に50回形にして、試して、直した人。
一年後、持っている情報量はかなり違います。
でも、その差の手前には、もう一つ別の差があります。
同じ50回でも、
当てずっぽうに試した50回と、
「たぶんこれはできる」という見立てのもとで試した50回とでは、
得られる情報の質がまったく違う。
この見立ては、AIに慣れたから生まれるものではありません。
AIに触れる前から、
物事を「できない理由」ではなく「できるかもしれない可能性」の側から見る癖があるかどうか。
その視点が先にあって、AIはその視点を確かめる先の一つになっただけです。
可能性の側から見る視点がない人は、
1日中AIに触れられる時間があっても、
「これを試してみよう」という発想自体が浮かびにくい。
逆に、その視点がある人にとって、AIは、
思いついた可能性をすぐに現実に当ててみられる場所になります。
「これはやってみよう」
「これは今はいらない」
「ここは外注したほうがいい」
「これは自分で十分できる」
その判断の積み重ねが、さらに時間を短くしていく。
AIを使うことで、
単に仕事が速くなるのではなく、
現実とのキャッチボールそのものが速くなる
そしてそのキャッチボールの速さの根っこにあるのは、
AIのスキルというより、
ふだんから物事をどちら側から見ているか、なのだと思います。
未来に早く到着するために
だから、これからの差を分けるのは、
AIをどれだけ使いこなしているかという話の、さらに手前にあるのかもしれません。
可能性の側から物事を見る視点を、すでに持っているかどうか。
AIは、その視点を誰よりも速く試せる場所を用意しただけなのだと思います。
AIは時間を短縮する道具というより、
思いついた未来に早く到着するための道具なのかもしれません。
もちろん、未来をAIが決めてくれるわけではありません。
何をやりたいのか。
何を選ぶのか。
どちらへ進みたいのか。
それは自分で決める。
でも、
「やってみたい」
と思ったあとにある無数の摩擦を、
AIはかなり取り除いてくれる。
だから大切なのは、
AIに全部やってもらうことではなく、
AIを使って、自分の時間を未来の方向へ進めることです。
何かを始めるために、
全部整うのを待つのではなく、
今日やることの向きを、
少しずつ未来側へ変えていく。
サービスの中身を整理する。
AIと話す。
ページをひとつ作ってみる。
外に出してみる。
その小さな行動が積み重なると、
気づいたときには、
昨日まで「いつか」と呼んでいた場所に立っているのかもしれません。
AI時代になって変わったのは、
仕事の速度だけではない。
「いつか」が「今日」に近づいた。
私は今、そんなふうに感じています。
Prompt Dojo 2.0 Season 3|8月31日 START
ORIONと見つける、私の文脈
話したいときに話しながら、これまでを読み解き、次の章へ進む14日間
いろいろな経験はあるのに、自分の人生の文脈がまだ言葉になっていない人へ。
人生も中盤を過ぎると、「そろそろ、これまでを一度まとめてみたい」と思うことはありませんか。でも、いざ誰かに話そうとすると、「どこから話せばいいんだろう」となる。
そんな人のために、ライフコーチとしてAIとの対話を重ねながら育ててきたMy GPT「ORION」を開放します。
朝でも、夜でも。思い出したところから話す。途中でやめても、また続きを話せる。
14日間、ORIONとの対話を重ねながら、これまで私は何を大切にしてきたのか。そして、これからどう生きたいのか。自分でもまだ言葉にできていなかった文脈を見つけてみませんか。
自己探求だけでなく、作品づくりのパートナーとして使いたい方も歓迎です。
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