海外在住のクライアントとの90分のオンラインセッション。
そこで、とても面白い現象が起きた。
たった90分の対話の中で、商品紹介のウェブサイトが一つ、目の前で形になってしまったのだ。
しかも、ボタン一つで日本語と現地のローカル言語を瞬時に切り替えられるマルチリンガル仕様で。
実際にAIがサイトを生成するまでにかかった時間は、わずか5分ほど。
しかし、今回あらためて実感したのは、「その5分に至るまでの85分間」にこそ、これからの仕事の本質が詰まっているという事実だ。
スタート地点は「なぜ商品が動かないのか?」という問い
クライアントは海外を拠点に、自身の専門性を活かしたビジネスを展開している。
最近、新しい販売先で商品を扱ってもらうようになったものの、思うように手にとってもらえないという相談だった。
そこで、まずは現場の状況を詳しく紐解いていく。
- どんなお客様がそこへ足を運んでいるのか?
- どの場所に、どのように置かれているのか?
- どんな説明文やポップが添えられているのか?
- 外から、商品の存在に気づけるようになっているのか?
対話を重ねるうちに見えてきたのは、プロダクト自体の問題というより、「そこに商品があること」や「その魅力」が十分伝わっていない可能性だった。
まず提案したのは、売り場での見せ方を変えること。
単に置くのではなく、ストーリーを持った一つのコーナーとして見せるアプローチだ。
感情や背景を伝える手段として、もう一つアイデアが浮かんだ。
「QRコードからサッと飛べる、シンプルな商品紹介サイトを作ったらどうだろう?」
限られたスペースだけでは伝えきれない魅力や楽しみ方を、スマホの画面越しに届けるアイデアだった。
AIと対話し、言葉とイメージを整理する
ここから、AIの出番だ。
普段からセッション専用で使ってるMyGPT「ドクターサイモン」に、今回の状況をそのまま共有した。
販売先の様子や商品の特徴を説明し、写真も見せながら、どこに課題があるのかを一緒に考えていく。
するとAIからも、次々と質問が返ってくる。
「もう少し詳しい説明が必要ですね」
「ほかに写真はありますか?」
やり取りを繰り返すうちに、何を伝えるべきか、どんなサイトにしたいのかが、どんどんクリアになっていく。
その85分には、現状のヒアリング、売り場の改善策を考える時間、AIとの対話、そしてサイトに必要な情報の整理まで、さまざまなプロセスが含まれていた。
「そもそも何が問題なのか」「誰に何を届けたいのか」が完全に固まったところで、AIに「このサイトを作るためのプロンプト」を書いてもらい、それをChatGPTのサイト作成機能に渡した。
すると、約5分でサイトが立ち上がった。
デザインも、伝えたいメッセージも、イメージ通り。
クライアントもそのスピード感にとても驚いていた。
ボタン一つで、世界とつながる
さらに便利だったのが、言語の切り替え機能だ。
画面上のボタンを押すだけで、日本語と現地の言語の表示がサッと切り替わる。
海外で挑戦する人にとって、これほど頼もしい仕組みはない。
そこから、対話は一気に未来へと広がっていった。
「他の商品を紹介するページも作れそうですね」
「サービスの案内ページにも使えますね」
「お申し込みの導線にも応用できそうです」
セッション開始時は「商品が売れない」という相談だったものが、終わりを迎える頃には、「これから何ができるか」という新しい可能性の話に変わっていた。
5分の生成に必要なのは、85分の「対話と整理」
サイトを作る操作自体はたったの5分。
しかし、セッション全体では90分かかっている。
最初からAIに「商品紹介サイトを作って」と頼むこともできる。
でも、それだけでは、今回の状況に本当に必要なサイトになるとは限らない。
- 何が本当の問題なのか?
- 誰に何を伝えたいのか?
- どんな写真や言葉があるのか?
- どのような場面で使われるのか?
人間同士でしっかり対話し、そうした要素を整理して初めて、AIに具体的なカタチづくりを依頼できる。
AIが生成するスピードは圧倒的だ。
だからこそ、人間は「何を作るべきか」を深める時間、つまり丁寧な対話と課題の整理に時間を投資する必要がある。
人間同士の対話とAIとの対話が重なったとき、短時間でも心から納得のいくものが生まれるのだと思う。
相談して終わるのではなく、その場で一歩前へ進める
今回の体験は、自分にとっても大きな発見だった。
これまでもAIを使ってページを作ってきたが、クライアントとのセッションの中で、相談からプロトタイプの完成まで進められることがわかったからだ。
本格的な公開や決済システムを組むには別の準備が必要だが、「まず目の前のお客様に見せられるページを一つ作って試してみる」という最初の一歩は、驚くほど身近になった。
いま興味があるのは、AIの操作方法を教えることではない。
AIを使って「現実の仕事がどう一歩前へ進むか」だ。
今日の90分でも、プロンプトの書き方をレクチャーしたわけではない。
現状の課題を聞き、整理し、必要なものを一緒に考えた。
そして最後には、これから使っていける具体的なページが手元に残った。
「こんなこともできるんだ!」という驚きが、そのまま次の行動へとつながっていく。
AI時代のセッションとは、ただ話を聞いてアドバイスを残す場ではない。
対話し、整理したことを、その場でカタチにして未来を動かすプロセスなのだ。
10月29日・11月7日に、AI自動化ウェビナーを開催します。
AIを使って仕事を効率化するだけでなく、これまで自分には難しいと思っていたことまで、できるようになる。最近、そんな体験がますます増えています。
今日ご紹介するのは、海外在住のクライアントさんとの90分のセッションで、実際にウェブサイトができあがったお話です。
AIがサイトを作ったのは、わずか5分。でも、本当に面白かったのは、その前の85分でした。
AIで仕事がどう変わるのか、具体的な事例に興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
0コメント