学ぶこと=意識の領域が増えること。

 「学びのプロセスとは何か?」について考えるセッションでした。インプットして、アウトプットしてというようなことが学びのプロセスというのも一つですが、そのなかに「学んだ」という実感を身をもって体験するのはどういうことなのか? 漠然としたところから話がスタートしました。

 クライアントさんは、朝にポッドキャストを聞いて、発見があったことを自分の体験の中に落とし込むためにすぐ実行してみたそうです。すると、いつもはスルーしていたところも、しっかり見てみるようになったり、意識してみる視点が増えたのを感じたようでした。それをこれからも日々続けていきたいとおっしゃってました。しかし、その考えだけだと「毎日それをする」ということが目的になってしまい、きっとクラインとさんおっしゃる「学びのプロセス」というところまで落とし込まれていない気がしました。もう少し話を深めていきました。


 クライアントさんの話を聴きながら、趣味の映画観賞のことを思い出しました。私は以前はあまり映画を観るタイプではありませんでしたが、2010年頃から映画を観ては、感想を深く書く修行を自分に課していました。そのようなことを繰り返すうちに、俳優、監督の名前を覚えたり、気になった俳優の作品を追うようになったり、解説やインタビュー、レビューなども読み漁るようになっていきました。すると、意識できるところが増えて、いろいろと拾えるようになったのです。

 つまり、学びというのは、意識が増えるという結果を呼び、さらに拾うところが増えるから、どんどん面白くなっていくということです。それが学びのプロセスでしょう。

 別の言い方をすると、無意識でいたところが意識化されてく。数値で言えば使っていない95%脳の領域が増えていくこと。これが学んだことがもたらす結果なのかもしれません。