事実と解釈=その人の現実を作る。

 先輩が退職し、自分が独り立ちしなくてはいけないという状況で、90日コーチングの伴走を依頼されました。先週は毎日残業で思った通り大変だったようでした。初めて、人に弱音を吐いたりしたそうです。これが今までできなかったようですから、これは前回のセッションの意識から、前進に思えたようです。

 「大変だったけれど、結局乗り越えたんですよね。よく頑張りましたよね~」と私が言うと、「そう言ってくれる人はいないです」とおっしゃっていました。

  そのときちょうど、クライアントさんの目の前に2匹の戯れる蝶が現れたようでした。クライアントさん、土曜の朝から散歩しながらセションを受けていたので!

 「蝶は、あの世から親しい人がやってきたサインとか言いますよね。もしかして・・・」と私が言うと、クライアントさん、鳥肌が立ったようです。お母さまが言ったセリフと私が同じことを言ったからのようでした。



 クライアントさん曰く、大変だったお話が続いていき、それで思ったのが、「大変だ」と言うわりに、出来ている事実がいくつも聞こえてきていたことです。というかもはや、出来たことばかり。

    ちょうど、前回の『セッション』のメルマガで、「事実と解釈」について書きました。まさにあの号の実践版でした。クライアントさんの解釈の傾向が見えてきたのです。私もメルマガのなかで、自分がセッションでどうクライアントさんに気づかせるか? 5ステップを言語化したばかりでしたので、今回のセッションで、クライアントさんに解説しながら、スムーズ思い込み外しができました。未来のことは先に準備されているものですね。

    とくにこちらのクライアントさんのセリフからです。「最後の先輩の書類を何度も何度も見直しました。そうしないと抜け落ちていたことが過去にあったから、何度も確認するようになったので。まだ、自信が持てないでいるのかもしれません」

  私は解釈を変えました。「先輩の書類だから、粗相のないように何度も見直して、安心させてあげたいと思ったんじゃないですか? 矛先が、自分じゃなくて、相手になると、また感じ方がかわるんですよ。自分なくしが必要ですね」と。

 そのとき、今度はピーポーピーポーとパトカーの音がしました。(笑)「救急車のサイレンが聞こえると、悪いものを取っていてくれるというサインのようですから、パトカーってことは、思い癖の現行犯逮捕でしょうね。(笑)」

「あはは、現行犯逮捕ですか! そう言えば、今日家を出てくる前にダイスを振ったんです。そうしたら、Look for a sign!が出ていました」

「蝶も、パトカーもサインですね」

「堀口さんといると、よくこういうこと起こりますよね。(笑)」確かにそうですが、私は普通の人ですよ。(笑)


  ここから、クライアントさんの「色眼鏡」=「解釈」の傾向が見えました。そして、自分の解釈が現実をつくりあげていたことに、はっきりと気づいたようでした。

「事実と感情を分けて考えて、辛くしている解釈に気づき、事実を捉えれば、出来ていることがたくさん見つかるんですよ」

 そのとき、幼稚園児の子供たちの声が聞こえてきました。「ちょうちょう!」。子供たちは事実を言いますよね。「髪切ったね」とか、「お花が描いてある服だね」とか、ジャッジ知りませんから。事実をちゃんと伝えることができます。

 クライアントさん、思い癖がその場で現行犯逮捕され、事実の匠である子供まで現れ、2匹の仲良しの蝶が助けてくれました。


★ご感想いただきました。

 重く深刻に物事を解釈しがちな自分の思いグセが見えました。経験の浅い仕事に取り組むにあたり、失敗して自分が攻撃されるのを避けたくて慎重にチェックをしていましたが、「相手によりよいものを届けたいから」チェックするって視点も有りなんですね。そこに気付けて力が抜けました。(中略)

 この一週間を振り返ってみると、不安や焦りや苦しさばかりにフォーカスしていましたが、手伝ってくれる人は現れたし、仕事は納期に間に合わせた。誰にも迷惑はかかってない。それが事実。そういうところに目が向いてませんでした。もっと軽やかに、ニュートラルに物事をとらえられるようになりたいです。

 セッション中、普段見かけることのない、つがいでじゃれ合う蝶がずっと側で飛んでいたのが印象的でした。深刻さを脱ぎ捨てて、蝶のように軽やかになりたいです。パトカーのサイレンが2回やってきたのも不思議でした。私の重苦しい思考回路を現行犯逮捕ってことでしょうね 笑。  堀口さんとお話していると、時々こんな不思議なことが起こります。心が弱っていた時でしたが、じわじわ沁みてくるようなセッションでした。ありがとうございました。 

→ 釈放されました!(笑)