暗いと不平を言うよりも自ら進んで明かりを灯しなさい。

 あるクライアントさんが、平日は旦那さんの帰りが遅くて、ほとんど話す時間がないそうです。最近は、「疲れた」を連発するようになり、歯が痛いので歯医者へ行ってみると、ストレスにより顎関節症にもなっていると診断されたようです。

 私はその話を聞いて、こう言いました。「旦那さん、かわいそう。年齢的にも管理職ですしね。いろいろやることも増えて大変でしょうね」と。あとから、クライアントさんのご感想で知りましたが、その瞬間、一瞬「へっ」となり、違和感しかなかったそうです。

 少し間を置いてから、相手の気持ちを想像することを忘れていたことに気づいたようです。そして、わかっていても実際にできていないことを痛感してしまったようでした。

 自分も働いていて疲れてるのに家事と育児の割合が大きくない? とか、会社は残業手当も出さずに働かせてひどい! とか、そちらにベクトルがいってしまっていたのです。そこは、こちらではどうすることもできない問題です。

 可能性にフォーカスするとしたら、家でのリラックス度を上げたり、家の中のモノの動線を見直したり、ストレスをリリースする工夫をしていくことですね。会社に提案しても、すぐには変わらないのですから。今できること、少しでも未来がよくなることを探してやっていきましょう。「暗いと不平を言うよりも自ら進んで明かりを灯しなさい」とマザー・テレサもおっしゃっています。

 そんな風にできるところを風通しよくしていくと、実は大きなところも変化していくのです。もうベクトルが可能性全体に向かっていますから、未来には良くなるしかないでしょう。