ネガティブな気持ちに気づくところから変化が始まる。

 「電車に乗っているとき、急に暗闇から抜けました」とクライアントさんがおっしゃっていました。転職した先で、いつものように自分のペースで仕事ができなくなっていたのです。いろいろと理由を考えてみたら、自分の能力が発揮されやすい状態ではない、ということに前回のセッションで気づきました。そのときは、「業種の違いで、そもそもフォーマットが違うのかな?」というところに落ち着きました。

 しかしそれは気づきのきっかけであり、実は、特定な苦手な人がいて、「嫌い、怖い」そんな気持ちに気づかないように、「相手は仕事ができて、本当に尊敬できる人だ」と、表面上では思いながら、「自分が悪いんだ」「自分ができないんだ」と自分を責めるようにしていたのです。

 そんな内側のネガティブな気持ちに気づき、自分を責めることを辞められたから、闇から抜けた感じがしたのでしょう。自分の気持ちに気づいてあげること、大事なことですね。


 以前、ほかのクライアントさんが「私、店長のこと怒っていたのか?!」と、私のフィードバックから、ハタと気づかれ、その方も気づいたところから、行動が変化していきました。建設的に「今何をするか?」という話に進んでいったのです。

 今回のクライアントさんも、ここから未来の話になりました。文章を書いていきたいとおっしゃっていて、構成をどうするか? の話に。

 クライアントさんは、始めの方のイメージはどうするか迷っているようでした。続けて私は質問しました。「終わりはどういう感じなんですか?」と。最初が最後の伏線になっている映画よくありますからね。当然のように訊いたのですが、クライアントさんは、「え?! 終わりなんて考えてみたことありません!」とおっしゃいました。

 確かに、1D1U レポートの添削をしていても、始まりが壮大な割に、終わりが「次回も楽しみです」という、このまとめでは、小学生の作文のようになってしまいます。(笑)最初は考えるけど、意外と最後は、考えていないってことです。

 しかし映画になると、意外と始まりのシーンは忘れているものだったりします。クライアントさんも最初のシーンは、よっぽど好きな映画しか覚えていないようでした。そうやって、私は編集アシスタントといった感じで、今回は関わりました。

 これまでの4回のセッションで、「内側の声」にフォーカスしていったことで、見事に暗闇から抜けることができたのですね。怖いとか嫌いとか、味わう必要のあった感情だったのでしょう。十分味わったところで、本当の自分のやりたいことが見えたのかもしれません。


★ご感想いただきました。 

 先ほどはありがとうございました。
 結末は?と質問されて初めて気がつきましたが、私は今まで結末を考えて書いたことが一度もありませんでした!考えるのはファーストシーンのことばかり。向かう方向が定まっていないのですから、手が進まない訳ですね(笑)
 おすすめされた映画を見て、まずは同じフォーマットを使って、それに合わせて何か書くことを意識してみようと思います。話ありきではなく、フォーマットありきで。型をまねるところからです。
 今まで仕事の悩みで膠着状態でしたが、今回初めて未来のことが話せました。ずっと闇の中にいたのは何のための経験だったのか、何故このタイミングで抜けられたのかまだ分かりませんが、きっと必要な経験だったのでしょうね。人の心のしくみって不思議だなと思いました。
 書くことも、仕事も、一人の力だけではうまくいかないことがある。誰かの力を借りて何かをやりとげる経験をさせられているのかなって気がしています。 


 向かう先が決まらないままの、見切り発車になっていたようです。そしてチームを募ること。協力してもらうことで、今よりも素晴らしいものが作れるようになるでしょう! なにやら、次元アップのための大きな機会になりましたね。