自分でない言葉を発してみる。

 会社の面談で、「変化したことは何か?」と聞かれ、特に考えていなかったため、咄嗟にネガティブなことばかりを話してしまったそうです。しかし、上司はポジティブフィードバックをしてくれたようでした。

 そのとき、自分ができていないことばかりに頭が支配されることに気づいたようです。そうすると、クヨクヨすることに時間を割いてしまい、時間がもったいないことになっていました。

 自分の頭の中を可視化できる、毎日のやることを明確にする1D1U kitのToday's シートには、その日にやることを書くようになったことで、以前よりもクヨクヨする時間は減ってきたそうです。ちなみに、どんな感じでシートを使っているのか聞いてみました。

「1D1Uの朝のシートには、あれもやっていない、これもやっていない、どうしよう、というのが多いですね。でもそう書いたあとに、励ます自分もいて、『いやでもできる』とか書いています。自分しか読まないのに」

「その日の振り返りはどうですか?」

「振り返る方が、ポジティブに捉えられますね。これもできたとか、人がやってくれて感謝とか、書けますね」

「夜の振り返りはポジティブな面に焦点が当たっているわけですね。ということは、朝のシートは後半の2行だけ書けば、いいですよね。自分に掛ける言葉は大事ですからね」


 さらに、次回の面談を想定して、別の扉を開けた自分として、未来のシミュレーションをしてみました。

「前回より変化したところはどこでしたか?」

「前より余裕をもって仕事をしている感じがします。前は追われていれる感じだったんですけど。必要なことは必要な時間を掛けようと思い、どうしてもやっているうちに調整が必要なこともあるので、必要なことができたタイミングで、自分の中でも、人との間でもできるようになったことで、心が楽になって、一緒にやる人も安心して、仕事をしやすくなったのではないかと思います」

「よくやりましたね」

「あははは。そうなったらいいですね~」

「言ってみてどんな気持ちになりました?」

「いいなと思いました。この人いいなーと自分で思いました。(笑)」

 いつもの自分と違う言葉を発したことで、不思議な感覚を体験したそうです。