クライアントさんの提供するサービスの中で、傾聴力も必要に感じはじめたということで、こんな時はどんな風に聴いたらいいのか? など、アドバイスを求められました。私としては、すでに傾聴メルマガでも書いたのに…と少し残念な気持ちもしましたが、実際に使う機会が訪れないと、傾聴スキルの必要性を感じることはない生活を、ほとんどの人が送っていることも理解できます。傾聴スキルを身に着けて、人生が豊かになった私としては、実にもったいないと感じます。このジレンマをいまだに解消できません!
ということで、ようやく必要性を感じていただけたクライアントさんに、「質問力」について、喜んで伝授しました。
クライアントさんが必要な場面は、ワークショップの後に、振り返りの質問をするときのようです。定型質問が5つあるようですが、それでは深い対話へ到達できないようでした。
まず、私が考案した「聴く4つの領域」というマトリクスの説明をしました。傾聴メルマガで書いたことでしたが、クライアントさんは図があったのは覚えている、くらいの記憶でした。やはり実際に使おうとしないと、入っていかないものです。私が直接レクチャーしてはじめて、「聴く4つの領域」を理解していただけました。
次に、クライアントさんがワークショップの最後にしている質問を、改善していくことになりました。
どんな質問かお聴きすると、「こだわりはどこですか?」「好きなところはどこですか?」など、やや限定的であったり、ポジティブ寄りの質問が多いようです。私としては、もっと自由に答えられる質問が良いと感じます。
なぜなら、「こだわりは何ですか?」と質問して、「こだわり」を普段からあまり意識していない人にとっては、「こだわらないとだめなの?」と、否定された気持ちになるからです。実際、答えられなかった人も過去にいたようでした。
私ならこう質問をします。「時間をかけて取り組んだところはどこですか?」です。これならば、誰でも答えられますし、その答えの次に、「なぜ時間をかけたのですか?」と訊けば、「こだわりはどこですか?」に近い答えが返ってくるでしょう。
そのほかの質問もアップグレードし、さらに深めるための質問を加えました。クライアントさんは、質問にオリジナリティがでて、これからのワークショップでの対話がより楽しみになったとおっしゃっていました。
クライアントさんが私にアドバイスを求めてくださったことで、私も秘蔵の傾聴スキルをお伝え出来たことを嬉しく思いました。また、自分がどれだけ質問にこだわりを持っているのかも思い出させていただいた気がします。ありがとうございました。
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