全部音読したのに、内容が入ってこないとは、どういうこと?

 先月の1D1U Spin-offでは、『愛するということ』の読書会を行いました。私は、重要なポイントをkindleメモにキャプチャーをして、皆さんにシェアするような形で、毎日記事をアップしていました。

 そのうえ、読書家で音読が好きなユニタスさんが、なんと毎日10ページくらいずつ、音読をアップしてくださっていたのです。最後のあとがきまで、すべて音読もコンプリートされました。難しさから挫折をしていたユニタスさんたちも、完読されたようで、ありがたいです。

 しかし後日、音読をしたユニタスさんは、「内容を理解できていない!」とぶっちゃけました。(笑)

 「みんなが聞いてくれるから、午前中までには読まないと! 間違わないように読まないと!」と、内容よりも読むことに注力していたようなのです。朗読においてのまさかの背景が、昨日のユニタス企画「しくじり先生」の中で明かされました。


 全部音読したのに、内容が入ってこないとは、どういうこと?

 一つは、「読むことが目的になっていた」ということでしょう。脳は不思議ですね。目的の違いで、どこの脳のストックに入れておくべきか?判断するのでしょうか。「読むことが目的なら、理解までしなくていいよね」とさぼったのでしょうか?(笑)いやいや、人間は1つのことしか、集中できないということでしょう。

 では、どうしたら「理解ボックス」に入るのでしょうか? これは、知識を吸収したことに満足して、実際に行動に移していないという状態の脳にも似ている気がします。

 すでにアウトプット先が決まっていると、すぐに応用しようと思います。そんなとき、すぐに使うボックスに入るのでしょう。そしてすぐに知識を使えば、感覚にも覚えさせることができ、長期記憶の貯蔵庫に入るのかもしれません。

 音読は音読。理解するためにもう一度読むことが必要だったようです。ユニタス企画が、再読の機会となりました。

 そしてユニタスさんは、「集中が必要」という結論に達していました。読むことに集中されていましたが、もう一度理解するために集中することが必要なのかもしれませんね。

 復習と実践を繰り返し、人は理解が深まっていくのでしょう。そして、『愛するということ』に書かれていた技術習得の4か条「自制心、集中力、忍耐力、関心」を用いることが大事だということです。