頼み上手の秘訣。

 頑張ればできるからと言って、家事などいろいろと抱えがちだというクライアントさんは、自分だけでやろうとしすぎるところを、もう少し手放したいという心境になってきたようです。

 旦那さんは洗い物くらいは手伝ってくれるそうですが、やってくれても、水が飛び跳ねたままだったり、そうじゃない!となって、頼んだことでもっとひどくなる、なんてことはあるあるですよね。だから結局、「自分でやったほうが早い」となって、自分のやっていることをなかなか人に頼みにくいなんてことは、どこのお茶の間でもあるのではないでしょうか?

 まず「どうしたら自らやってくれるようになるのか?」という視点から、私は投げかけていきました。どう頼むかよりも、相手が自発的に動くには?と、私はいつも考えるからです。

 すると、相手が自発的にこだわりを見せる部分がいろいろと見えてきました。つまり、自分の縄張りと思うところは把握するけれど、そうでないところは、見えていない! ということが、話しながら浮き彫りになってきて、クライアントさん、笑えてきました。(笑)

 そして、「相手の好みに合わせていくことを考えることがいいのかも!」と、気づかれたようです。

 そういえば、私が人にものを頼むときは、「あなたしかできないのでお願いします」というところまで落とし込んでから、相手に依頼しています。

 昨日のメルマガにも書きましたが、「ただ絵を教える」ことよりも、「模写を一緒にやりながら教えていく」形ならば、クライアントさんがやってみたい形になった、というようなことです。

 かつて、妹に私の書いた小冊子の添削をお願いしたことがありました。人から頼まれるとプレッシャーを感じやすい妹には、こんな言葉が刺さったようです。「あなた、あらさがしするの得意だよね。添削を手伝ってほしいんだけど(笑)」と。

 ちなみに大変な作業なので、バイト代を払うと言ったら、いいよ、と言われたのですが、途中から大変だと体感したようで、「今のところ1万円いったから(笑)」と言ってきました。受け取ってもらえてよかったですし、私にとって、このあらさがしから、ニュートラルを突き付けられた、転機の出来事にもなったのです。

 自分が頼んで、自分がWINになるだけでなく、どういう形にしたら、自分も楽しく、相手も楽しいか? WIN-WINになる形を考えることが、頼み上手の秘訣なのです。